「家庭連合」の研究

すべての成約聖徒は三代王権に帰りましょう!

●真の父母は、ユダヤ教・基督教の伝統の基に使命を果たされます。「聖書」と「原理講論」に帰り、成約聖徒としての使命を全うしましょう!

連載第Ⅱ回『郭錠煥著「事必帰正」の過ち』すべてアボニムが悪く自分たちは正しい!

家庭連合に断りも無く勝手に記者会見する郭錠煥氏

 

この本は文鮮明真のお父様への反逆記録資料である


●この連載は故人であります永田正治先生が執筆した
『事必帰正』の過ち10の解題・アボニムの天的資産を即刻返却せよ! ー顕進様郭錠煥氏の偽りと隠蔽ー
を三回連続で紹介するものです。
永田先生のご冥福をこころよりお祈りいたします。

 

 

永田正治 (Masaharu Nagata )

 

●はじめに

顕進様に従う団体である「家庭平和協会」が、今年(2019年)の5月8日、「事必帰正」という本を出版しました。
郭錠煥氏が10年の沈黙を破って、家庭連合時代の葛藤を書いた内容です。同書は、顕進様と郭氏がアボニムの多くの天的資産を持って家庭連合を去ったのは、アボニムに否があり、自分たちが正しく、犠牲者であったと主張します。また、文亨進二代王と文国進ニムに対する、偽りと隠蔽の批判が多く、とうてい看過できません。本論で「事必帰正」のまちがいを明らかにします。(今回は第4から第7まで)

 

 

●第4の解題
全てアボニムが悪く、自分たちが正しい


「事必帰正」でさらに驚くのは、アボニムが郭氏や顕進ニムを叱責する場面が多くあらわれますが、それらが全て、アボニムが悪く、自分たちが正しいとしていることです。そしてまた、必ず、アボニムに偽りを言った人物がいて、その言葉に影響を受けたと指摘します。果たしてそうでしょうか。

ここでは、郭錠煥氏がアボニムと決別した、2009年12月6日までに起きた、3件のアボニムと郭氏、顕進ニムとの葛藤の様子から考えてみましょう。


1.《2009年9月10日》:「お父様との対話は1時間にもなりませんでした。対話を進める上での状況認識が余りにも違っていました。結局、顕進様が〈今度またお伺いしたい〉と申し上げ、その場を立とうとされました。その時、お父様は突発的に顕進様の服をつかんで離されませんでした。〈全てをさし出すまでは、絶対そのまま行かせることはできない!〉全人類の救世主として来られたご自身の父親につかまれ、このような言葉を聞かなければならないことが、顕進様には耐えられない苦痛であり悲しみでした」(P.233)


郭氏は、〈全てをさし出すまでは、絶対そのまま行かせることはできない!〉というアボニムのお言葉が、顕進ニムに苦痛を与えたとしています。しかし、そうでしょうか? ちがいます!彼らが、アボニムをこんなことを言うところまで追い詰めたのです。

ヨイドの土地をはじめ多くの天的資産は、アボニムの国家復帰、人類救済計画のために欠くことのできないものでした。当時、すでに、顕進ニムがアボニムに従わなくなって数年に及びます。この時に始まった訳ではありません。アボニムは、長く、ご自分に従わず、そして摂理遂行に必要な天的資産も全く返そうとしない顕進ニムの行動に成す術がなく、このような厳しいお言葉を語ったのです。そもそも、顕進ニムがアボニムに資産を返却していたら言う必要がない言葉なのです。ここまで言わせた顕進ニムに否があるのです。


2.《2009年11月27日》「マレーシアから帰国して再び訓読会に行きました。私を見てお父様が語られました。〈郭錠煥は、息子娘が刑務所に行って、面会するようになったらどうするか。郭錠煥も刑務所に行くかもしれないだろう〉。お父様の口からそのようなみ言葉が出るとは、胸が痛くて、言葉に詰まりました。果たして誰が、どのような嘘をついて、貴いお父様の心をこれほどまでに揺るがしてしまったのでしょうか」(P.301)


アボニムは、〈郭錠煥は、息子娘が刑務所に行って、面会するようになったらどうするか。郭錠煥も刑務所に行くかもしれないだろう〉と仰いました。これも、アボニムの、郭氏によって天的資産が奪われたという思いによるみ言です。資産の問題は、この世の法律では郭氏に権利があるかもしれません。

しかし、私たちの信仰からみる時、どこまでもアボニムから管理を任されている万物です。天的には彼らの所有物ではあり得ません。また、アボニムは自分の所有欲で返せと言っているのではありません。神のみ旨をなすために必要だから返却せよと言っているのです。アボニムは郭氏がそれを悟ることを切実に願って仰ったのです。それを聞き入れ、天的資産を返すべきでした。


3.「2009年12月6日、その日を覚えています。—〈郭錠煥がいつ、統一教会を売ってしまうか分からない。珍満と珍孝が計画していることに、2世3世がついていくと思っているのか。孫炳禹、劉正玉の2人は、隣の人の子女や孫たちが将来どうなるか見ていなさい〉」。「私の最後の訓読会」(P.305)


これが、郭氏がアボニムに会った最後の日でした。しかし、これはアボニムが悪いと言えるでしょうか。

このみ言からは、郭氏は、アボニムが「統一教会を売る」と表現するほど巨額の天的資産を奪っている。そして、アボニムは郭氏の信仰を信じられない。また、二人の子息がしていることをアボニムは認められない、という事実が明らかになります。

このように、アボニムと郭錠煥氏の最後の決別にいたる3件の内容は、すべて、郭錠煥氏が、アボニムの天的資産を返さないという事実が前提となっています。これらの天的資産は、私たち統一食口が献金して得た資産です。

私たちはアボニムのみ旨成就のために献金しました。その資産の管理を任された者が、アボニムが返せと命じても返さないことなど、絶対に許されない背信であり、私たちの献金を自分の物にした窃盗なのです。2年後の2011年7月、アラスカ・コディアックでアボニムが語られたお言葉もおなじです。これは動画でも見ることができます。


《アラスカ・コディアックでのアボニムのみ言》:

「郭の家庭、顕進サイドは、私の意にかなったことをしていないと、君たちは、よく知っているだろう。
— どうして郭家の家族、顕進は、ここに来ないで、真の父母を喜んで迎えよとしないのか? 私たちは、彼らとは行くことはできません。— 郭家の家族は刑務所に行くようになるんだ。彼らは真の父母に逆らい、真の父母が所有するお金を奪い、資産を奪い、企業を奪う。
— 真の父母に所属するものを、郭ファミリーのように盗むものは、全て刑務所行きだ。—もし、私が、今にでも彼らを告訴したら、彼らは、大問題に直面するだろう。
— 天の父と、霊界、自分の先祖に祈り求めてみなさい。彼らが教えてくれるはずだ。真の父母が主人であり、主であり、メシアであり、救世主だと」


郭氏は、お父様は周囲の人物の影響を受けてこのような発言をしたとしています。それは論理のすり替えです。アボニムの多くの貴重な資産を自分の物にしていることが核心的真実なのです。アボニムの天的資産は、誰であろうも、それを自分のものにすることは許されません。自分が働いて得たお金すら神によって管理を任されたお金と思うのが信仰です。これは統一食口の信仰の基本です。

 

 

●第5の解題
文亨進ニムに対する誹謗中傷


郭氏は、亨進ニムに対し、「亨進様には、摂理を導いて行く正統性がないばかりか、それだけの器が備わっていなかったのです。誰が亨進様をこのように作ってしまったのでしょうか。それは正にお母様であり、家庭連合の指導者たちであり、食口たちでした。内的基準のない方を、お母様はお父様の前に最高の宗教指導者として褒めそやしました」(P.448)と、冷静な批判でなく、一方的に中傷しています。

亨進ニムは、アボニムが直接、高い宗教的素質を認め、後継者に定めた大きな器を備えたお方です。お二人の深い心情のつながりは、2003年、亨進ニム23歳の時に出版した、アボニム写真集「瞬間」をご覧になれば、一目瞭然です。

このような強い信頼があるお二人の関係に、あえて韓氏オモニの仲介など必要ありませんでした。2008年6月16日の訓読会み言で、「今、食口たちのなかで、信仰体験からし
ても何にしても、亨進の基準を超える者はいない」と仰いました。

亨進ニムの評価において、アボニムと郭氏は正反対です。アボニムが間違っているでしょうか。郭氏の信仰観、人間観がアボニムと大きな隔たりがあることが一目瞭然です。郭氏は、アボニムの亨進ニム評価をよく知っているはずです。にもかかわらず、こんな誹謗をするのですから、彼がアボニムを尊重しないことがこの一件でも理解できます。

 

 

●第6の解題
文亨進ニムの「家庭連合世界会長」の任命、就任

 

郭錠煥氏は、2008年4月16日の、亨進ニム世界会長任命について、「時が流れ、お父様は目に見えて気力が衰え、事案に対する判断と決定に多くの混線が起きていました。清平の天正宮に移住された後は、さらに孤立していかれました。そうして顕進様が憂慮していた状況が、現実に現れ始めたのです」と亨進ニムの世界会長就任を、アボニムが気力が衰え、判断力が混乱して行ったことと批判します。

これは偽りです。YouTube で「お父様、文亨進様を任命される」と検索して、ご覧になって下さい。アボニムが、「気力が衰え、判断力が混乱」してなどいないことが即座に分かります。

亨進ニムの公的立場を知る最も重要な場面である「亨進様の世界会長任命と就任」は、567ページにも及ぶ「事必帰正」の193ページに、「たったの16行」しか触れていません。しかも、よけいなことを書いていますから、「事実上数行」です。

何故でしょうか。これには、郭錠煥氏にとって、極めてまずい場面があらわれ、絶対に隠蔽しなければならない真実が映し出されているからです。

その中でも、「亨進様の就任式は、人事発表の約2日後に迅速に行われました」とありますが、この「人事発表」の場面ほど、当時のアボニム周辺の様々な状況を知る証拠資料はありません。

YouTube で先ほどのタイトルで検索し、ぜひご覧になって下さい。動画を見れば、なぜ、郭錠煥氏がこの部分を隠したか理解できます。この動画は、アボニムと郭氏の受け答えから始まります。


アボニム:先生の息子たちのなかで、教会を誰に任せなければならないと思う?郭錠煥。

郭氏
:すでにアボニムが「宣布」なさいました。


アボニム:ん?

郭氏:すでにアボニムは宣布なさいました。亨進様が受け持たれると。

アボニム:ん?

郭氏:すでにアボニムが話されました。

アボニム:何と言った?

郭氏::亨進様が受け持たれます。

アボニム:そうだ、そうしなければ。

 

み言はさらに続きます。亨進ニムが牧会の素質があるか?しっかりやっているか?と、郭錠煥氏、黄善祚氏、尹晶老氏、劉正玉氏などに問い、皆、亨進ニムを賛美します。そして

「今、この時間を中心にして、全部、全ての命令系統を一つの系統にしなければならない ― 今後、全部、私がしてきたことを代りに任せようと思う。今、食口たちのなかで、信仰体験からしても何にしても、亨進の基準を超える者はいない。分かったか、明らかだ。自分の兄弟たちが多く助けるだろう。国進も協力するだろうし、顕進も...外国に行っているが、協助して、ここにいる人も協助して。36家庭も全部、皆よく理解してあげて、古参の先輩たちも寄り集まって、そうできるように...。それで、今日の日付で任命するのだ」。

このみ言をよく吟味して下さい。アボニムのみ心は明確です。亨進ニムを、家庭連合の世界会長のみならず、アボニムの後継者として立てるという確固たるご意思が表れています。反対に、それ以外の解釈はできません。また、ここにいる郭錠煥氏をはじめとする幹部も皆、同意しています。

しかし、郭氏は、この任命を、「実際の世界会長である顕進ニムを追い出した人事」と非難し、この任命の背後にお母様と国進ニムがいて、2008年1月に国進ニムが郭氏にメッセージを送り「お父様の指示で亨進ニムが家庭連合世界会長になったので公文で発表せよ」と通知したと言いました。

しかし、動画のなかで、郭氏は、明確に、お父様が「宣布した」と言っています。文字どおり、アボニムはすでに「宣布」しておられたのです。

また、郭氏は、「その後、〈国進ニムは〉孝進ニムの聖和と総選挙の結果にハワイで落胆しておられるお父様を訪ねていき、韓国家庭連合の状況に関する資料を持って、亨進様の任命を貫徹させたのです」と指摘しました。

郭氏のこの記述に強い違和感を感じます。「孝進ニムの聖和と総選挙の結果にハワイで落胆しておられるお父様」という箇所です。お父様が「落胆している」と見る、また語る、そんなことがあるでしょうか。

おそらく、大部分の食口は「落胆するお父様」という、弱いお父様は想像不可能でしょう。そして、落胆し、判断力が弱まったお父様に付け込んで、国進ニムが亨進ニムの世界会長就任を認めさせたと主張します。郭氏は勝手な想像とこじ付けでこの箇所を書いていますが、かえって、彼の曲がったアボニム観が露呈しています。

亨進ニムの世界会長就任の真実は、4月16日のアボニムの任命と18日の就任式の動画に全てが示されています。郭錠煥氏の発言がしっかり記録され、就任式では、亨進ニムの挨拶、国進ニムの涙の言葉、そしてアボニムのみ言が続きます。大変感動的な就任式です。それを見て判断してください。

 

 

●第7の解題
代身者・相続者、他の者は異端者・爆破者の宣布

 

2010年6月5日、アボニムが「代身者、相続者は文亨進である。その他の人は異端者であり爆破者である」という内容の宣布文を書きました。これは18分余りの動画があり、映像を見れば真実は一目瞭然で、ウソの付きようがありません。

しかし、「事必帰正」は、大胆にも、すぐにばれるウソで、自分に都合の良い説明をしています。YouTube で見ながら、私の説明を読んでください。

1 「あらかじめ準備した内容を、〈書き取るように〉とお母様がお父様に催促した」

→ これは事実ではありません。あの文章はアボニムが進んで書いたものです。その証拠に、アボニムが二度も、お二人に文章の趣旨を説明しています。特に「異端者、爆破者」は、むしろ、亨進ニムも韓氏オモニも、言葉が強すぎると言っています。明らかに、この文章はアボニムが書いたのです。それを郭氏は、お二人が書かせたと言っていますが、全く事実に反します。もちろん「代身者、相続者は文亨進である」も、アボニムが進んで書きました。

 

2 「統一教」と書かせた。

→ これも違います。お父様が進んで、「天宙統一教」と2度、仰り、その後、「天宙統一教」と書きました。ちなみに、お父様が最もよく使われる教会の名称は「統一教」です。


3 お父様はこれ以上お書きになりたくなかったのか、一度はお母様に、「あなたが書け」と言われた。

→アボニムが、この文章を書くのは嫌がっているとでも言いたいのでしょうが、ちがいます。アボニムは、「亨進が本部だ。これ全て亨進だ」と強調され、それ以上書くのであればお母様が書けと仰ったのです。よく見て下さい。

アボニムがこの宣布文を、韓氏オモニに「書かされた」という主張は、次の部分で完全に崩れます。

韓氏オモニが、「宣教本部の公文だけ認める」という文章だけインターネットに上げ、「代身者、相続者...」が書かれた文章は公表せず保管すると言ったら、アボニムは「保管でなくこれを宣布しなくては、誰が保管するんだ!これを宣布せよというのだ!」と叱っています。

この文章は、アボニムご自身の積極的意思で書き、全ての食口にぜひ知らせたい内容なのです。そのほかの部分でも、亨進ニムをお認めになるお言葉を述べ、「代身者、相続者は文亨進である。その他の人は異端者であり爆破者である」が全てだ、と仰っています。

郭氏は、これらをどう見たら、アボニムは「書かせられた」と強弁できるのでしょうか? 不思議です。どちらがウソを言っているか、18分の動画をご覧になれば、誰でも、正しい判定を下せます。

顕進様に従う方たちに訴えます。皆さんが努力して、顕進様を後継者だと主張をするのは批判されるべきではありません。思想信条は自由で、人の理性や判断力には限界があり、そう信じるのであれば、仕方がありません。

しかし、その主張は、ウソや隠蔽をもって成すべきではありません。ウソや隠蔽を成す者は真理に至ることはできません。ウソや隠蔽をせずに正面から真実に向き合うべきです。そのうえで、顕進様が正しい後継者であるという結論を得るべきです。

 

 

 

【永田正治さんのプロフィール】
1954年東京生まれ。高麗大学歴史学科卒業。崇実大学統一政策大学院修士、啓明大学日本学博士課程修
了。慶州ソラボル大学勤務(1997—2007)。慶州歴史文化都市造成計画 TF 委員歴任。著作に『北朝鮮
関連日本書籍の分析』、『徳川綱吉儒教政策』など。日本に帰国後は、信者の異宗教交流により宗教間交
流の活性化をめざす「異宗教コミュニケーション」を提唱。「異宗教コミュニケーションのすすめ」、「宗
教の復権と異宗教コミュニケーション」、「宗教多元主義と異宗教コミュニケーション-遠藤周作『深い
河』を中心に」などがある。

 

 

「事必帰正」の過ち10の解題
アボニムの天的資産を即刻返却せよ!
-顕進様・郭錠煥氏の偽りと隠蔽-

 

●目次
●はじめに
●第1の解題 『アボニムはメシアではない』と宣言
●第2の解題 『10年沈黙のペテン性』
●第3の解題 『アボニムの天的資産を即刻返却せよ!』
●第4の解題 『全てアボニムが悪く、自分たちが正しい』
●第5の解題 『文亨進ニムに対する誹謗中傷』
●第6の解題 『文亨進ニムの「家庭連合世界会長」の任命、就任』
●第7の解題 『代身者・相続者、他の者は異端者・爆破者の宣布』
●第8の解題 『万王の王神様解放圏戴冠式
●第9の解題 『国進ニムに対する批判』
●第10の解題 『家庭平和協会にとって、メイア・アボニムとは?』
●おわりに  『私たちは何によって救われるのか?』

 

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