李ヨハン先生と朴ポーヒ先生の沈黙の意味
永田正治 Masaharu Nagata
家庭連合ブログ村をみると、家庭連合の食口が、李ヨハン先生と、朴ポーヒ先生の聖和に大変な思いを寄せているのが分かります。多くのブロガーが記事を挙げ、昔に思いを馳せています。それはいいことですが、このレベルははっきり言って異常です。お父様がおられたら、お二人の聖和はこんなに比重は持たないでしょう。これは、韓氏オモニの求心力が脆弱だからだと思います。家庭連合食口は、自分たちのアイデンティティ―を確認するため、李ヨハン先生と朴ポーヒ両先生に頼る思いが強いのです。
反対に、サンクチュアリの食口は、お二人の聖和に関心が薄いです。私も、韓国で何度か近くでみ言を聞き、「恨の神さま」は信仰の指導書でした。私はラインで、李ヨハン先生について書きましたが、康お母様の方に比重が行ってしまいました。正直、私はいま、二代王の聖霊の役事と鉄の杖、どんどん押し寄せてくるみ言の吸収で、お二人の聖和を思い、昔を回想する余裕がありません。
お父様がおられた時、やはりそうでした。常に先に課題があり、昔を顧みる余裕はありませんでした。お父様はつよい求心力で、食口をぐんぐん引っ張って行かれました。ですから、お父様がおられたら、お二人の聖和はもっと比重の軽いものになったでしょう。
そう考えると、今まで、家庭連合の信仰の重しとして、食口の信仰を底から支えていたのは、元老の存在ではないかと思い至ります。今も、家庭連合を信仰的に支えているのは元老食口ではないでしょうか。そして彼らは、韓氏オモニ体制下で、ひたすら沈黙を守っていました。もし、韓氏オモニを、心底、お父様の後継者と思うならば、沈黙ではなく、率先して韓氏オモニを支持し、賛美し、二代王さまと顕進さまを非難したことでしょう。彼らの沈黙は、事実上、韓氏オモニを認めないという、消極的意思の表明だったと理解するしかありません。しかし、一方、沈黙していても、彼らが家庭連合にとどまったことが、韓氏オモニ体制を維持する要にもなりました。
今後、多くの元老たちが聖和します。それは家庭連合にとって、信仰の重しを失う危機ではないでしょうか。ソ連も、重みのある人物がいなくなり、最高権力者であるゴルバチョフを幽閉したときに、共産党の権威が地に落ち、崩壊しました。佐藤優は、ソ連の指導層が自信を無くした時にソ連は崩壊したと言います。家庭連合幹部たちが、求心力のない韓氏オモニをまつりあげる猿芝居に自信がなくなったとき、家庭連合は崩壊するでしょう。
【永田正治さんのプロフィール】
1954年東京生まれ。高麗大学歴史学科卒業。崇実大学統一政策大学院修士、啓明大学日本学博士課程修了。慶州ソラボル大学勤務(1997—2007)。慶州歴史文化都市造成計画TF委員歴任。著作に『北朝鮮関連日本書籍の分析』、『徳川綱吉の儒教政策』など。日本に帰国後は、信者の異宗教交流により宗教間交流の活性化をめざす「異宗教コミュニケーション」を提唱。「異宗教コミュニケーションのすすめ」、「宗教の復権と異宗教コミュニケーション」、「宗教多元主義と異宗教コミュニケーション-遠藤周作『深い河』を中心に」などがある。
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