「家庭連合」の研究

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連載15『永田正治先生選集』全ての統一食口に緊急提案!赤石僚講師の動画は即刻削除せよ!(前編)

 

全ての統一食口に緊急提案!赤石僚講師の動画は即刻削除せよ!(前編)

 

 

この記事は2018年6月27日掲載のものです。

 

 

永田正治 masaharu nagata 

 

 

1.なぜ、この動画は削除しなければならないのか?

 5月30日、家庭連合は、赤石僚講師の「サンクチュアリ教会の“武装化”の異端性と危険性」という動画をアップしました。私が削除を要求する部分は、この動画の14分19秒から22分54秒までの約8分間です。この部分で、赤石講師は、アメリカでの宗教弾圧に対し、アボニムを苦しめ、多くの食口を拉致監禁した脱会屋とおなじ立場で論じています。これは、サンクチュアリ教会、家庭平和協会、家庭連合を越えた、私たち統一食口にとって、到底、容認できないことで、即刻、削除しなければなりません。全ての統一食口は、この驚くべき、また、情けない主張に、格別の関心を持っていただきたく思います。

 赤石僚講師は、「サンクチュアリ教会の“武装化”の異端性と危険性」の中で、唐突に、「過去の事例1」として、1993年4月にテキサス州ウェイコで発生した、死者86人を出したブランチ・ダヴィディアン教団事件をあげました。

 2月28日の鉄のつえを用いた祝福式は、世界中に報道されました。5月には、あのワシントンポストが、私たちも戸惑うほど、サンクチュアリ教会の活動について好意的に報道しました。有力な保守系メディアが「素晴らしい式典」と賛辞をおくり、今や、亨進ニムは数百万人の視聴者を持つメディアに次々と出演しています。アメリカにおいてサンクチュアリ教会は、決して、危険な教団などと思われていないのです。

 赤石講師は、そのような事情を無視し、サンクチュアリ教会の「過去の事例」として、大惨事のブランチ・ダヴィディアン教団事件を、無理に結び付け論じているのです。いったいどうしてこれが、サンクチュアリ教会の「過去の事例」なんですか? 全く分かりません。だいたい、過去の事例の「主語」は何なのですか?要するに、サンクチュアリ教会は恐ろしい所とイメージさせる悪質な印象操作です。

 

2.反対派のような印象操作

 過去、反対派は、統一教会地下鉄サリン事件オウム真理教を同類に扱う印象操作を繰り返してきました。赤石講師の講義は、それと全く同じ手法です。

 あの紀藤正樹弁護士は、『マインド・コントロール』(2012)で、

「カルトとは、統一教会オウム真理教に代表される〈熱狂的な宗教団体〉という意味です」
統一教会オウム真理教などカルトの信者は文鮮明麻原彰晃こと松本智津夫という教祖の〈金太郎アメ〉なのです」と書いています。

 すなわち、紀藤弁護士は「オウム真理教統一教会」、赤石講師は「ブランチ・ダヴィディアン教団=サンクチュアリ教会」と二つの教団を同類扱いして、印象操作しているのです。

 しかし、それが真っ当な主張ならば仕方がありません。ところが赤石講師の講義は、意図的なねつ造と隠ぺい、事実誤認が幾重にも重なっている、まさに出鱈目だらけの内容なのです。まず、そもそも、ブランチ・ダヴィディアン教団事件を誤認しています。これは地下鉄サリン事件などと全くちがうものです。

 この悲劇を生んだ、最大の責任は、リュック・ロスというディプログラマー(食口を拉致監禁した脱会屋と同じ者たち)です。このリュック・ロスが、FBIに、ブランチ・ダヴィディアン教団が、大量の銃器を蓄え、子供を虐待しているというという出鱈目な情報を執拗に提供し、それを信じたFBIが、装甲車や催涙ガスなどで教団を急襲するという過剰な対応をして、この悲惨な事件が起きたのです。

 赤石講師はこの事件の真実を知りません。そして、何と、ネット情報(ほとんどウィキペディア)だけを見て語っています。これは怠慢すぎます。宗教に偏見の強いネット情報の問題性は、私たちはすぐに分かります。コンピューターで、ちょっと、「統一教会」と検索してみてください。誹謗中傷記事ばかりです。これらの情報で統一教会を論じたらどんなことになるでしょうか?

 

3.ブランチ・ダビディアン教団の悲劇はディプログラマー(脱会屋)の手引き

 ブランチ・ダビディアン教団事件に関しては、宗教学者による優れた研究があります。中野毅氏の『宗教の復権』(2002)です。関連部分を要約し、引用します。

  「ディプログラマー(=脱会屋)としてはテッド・パトリック、元統一教会員のスティーヴン・ハッサンなどが知られている。また、1993年4月のテキサス州ウェコで起こった新宗教ブランチ・ダビディアン教団事件を手引きした、CAN(カルト警戒ネットワーク)のディプログラマーであるリュック・ロスがいた。1993年4月19日。テキサス州ウェコにあった新宗教ブランチ・ダビディアン教団の施設に対し連邦捜査局(FBI)は装甲車や催涙ガスを投入した強制捜査を強行したが、銃撃戦となり、施設が爆発炎上して信者約90名が死亡し、政府係官も4名が死亡するという衝撃的事件が起こった。― ロスは「カルト専門家」と称して、教団が不法に銃器を蓄えており、子供の虐待も行われているという歪曲された判断に基づく情報をFBIに流したり、ウェコの新聞などに登場して教団への不信感を煽る発言を繰り返したことが明らかになっている。」(P.125)

 プリンストン大学アンマーマン教授の、ディプログラマーの暗躍についての研究は以下です。Nancy T. Ammerman. “Report to the Justice and Tresury Department regarding low enforcement interaction with the Branch Davidians in Waco, Texas” Center for the Study of American Religion, Princeton University, September 3, 1993

 

 

4.ブランチ・ダヴィディアン教団はむしろ犠牲者

 この事件に対しアメリカ政府は、1993年、ブランチ・ダビディアン教団の強制捜査に問題点はなかったか、聴聞会を開きました。ハーバード大学世界宗教研究所所長のR・サリバンやプリンストン大学アメリカ宗教研究センターのN・T・アンマーマンなどの宗教学者が、事件経過の解明に当たり、後日、勧告書を政府に提出しました。 

 二人の宗教学者アメリカ政府に対する勧告書の結論は、「政府や関係機関が、宗教研究の専門家からの助言を受けず、少数派の新宗教に対する正当な理由が欠如していたにもかかわらず、ブランチ・ダビディアン教団へ軍事作戦なみの強襲を行い、惨事を引き起こしたと批判し、今後、政府部内に宗教研究の専門家を置くことや、伝統的宗教観では理解できない理念をもった宗教への寛容の必要性などを強調した。」(P.140要約)というものです。

 以上の内容から分かるように、この事件は、リュック・ロスという脱会屋が暗躍し、FBIが騙され引き起こされた事件で、ブランチ・ダビディアン教団と亡くなった86人の信者たちはむしろ被害者なのです。赤石講師は、この事件に対する、アメリカ政府の対策、宗教学者の主張を全く知らず、コンピューターを検索し、安直なネット情報だけを見て、不正確で、まるでリュック・ロスのような脱会屋と同じ立場から話をしています。

 しかし、ネット情報も、よく見れば、ブランチ・ダビディアン教団事件が、政府の対応に問題があったという情報がいくつもあります。赤石講師はそれらを完全に無視しました。こんなことは、どうせ食口は知らないだろうと思ったのでしょう。

 はっきり言えば、この事件は、宗教関係者の常識です。反カルト論者といわれる人々も、絶対に深入りしません。例えば、山口広、滝本太郎紀藤正樹氏の共著『宗教トラブル110番‐しのびよるカルト』(1999)も、ブランチ・ダヴィディアン教団事件はわずか4行しか触れていません。(P.101) 

もし、この事件が、ブランチ・ダヴィディアン教団に責任があるならば、武装までしたカルト教団の恐ろしさを知らせる格好の材料で、赤石講師のように大々的に取り上げたでしょう。しかし、彼らすら、事件が教団の責任でないことくらい知っていて、最小限にしか扱いません。反対弁護士が赤石動画をみたら、講師の宗教に対するあまりの無知に唖然とするでしょう。

 亨進ニムは、ブランチ・ダヴィディアン教団に対して、赤石講師がつくり上げた凶悪なカルト教団などではなく、事件の真実を踏まえ、犠牲者としてのブランチ・ダヴィディアン教団を前提とし話しているのです。赤石講師は、それを悪意をもって、凶悪なブランチ・ダヴィディアン教団事件に同調する亨進ニムという印象操作をしています。まったく、卑劣で、無責任です。

 《ブランチ・ダヴィディアン教団事件を手引きした、脱会屋のリック・ロスは、1995年、ペンテコステ派の信徒を強制改宗させた罪に問われ、CAN(カルト警戒ネットワーク)とともに、ワシントン州シアトルの連邦地裁で有罪判決をうけ、両者に総額500万ドルの損害賠償が科せられ、支払い能力なく、連邦破産法廷によりCANの解散が命じられた。》

 

5.赤石講師の脱会屋のような反宗教偏見

 創価大学教授である中野毅氏の『宗教の復権』は、宗教学の世界で高い評価をうける研究です。特に、統一教会創価学会エホバの証人など新宗教の、アメリカやヨーロッパで受けた偏見、政府の圧迫的対応に対し、事実に基づき、宗教の正当性を主張しています。

 例えば、アボニムのダンベリー刑務所服役に対し、「結果は、最高裁が再審理を拒否し、文教主の有罪が確定した。1984年7月20日から85年8月20日の間の13か月間、彼は連邦刑務所で服役した。しかしこの事件は、脱税容疑という非宗教的事項によせた〈信教の自由〉の侵害であり、政教分離違反であるという非難と警戒心を逆にうみだすことになった。上院憲法小委員会のオリン・ハッチ委員長が再調査を行い、政府の行為は不正であったと言明したほか、〈最近の裁判の中で、この判決ほど重要な問題を数多く提起したものはない。また、信教の自由に対して、これほど直接的脅威をもたらしたものもない〉という見解が多く出されるにいたった。」と、事実に基づき、正しく記述しています。

 赤石氏の講義の問題点は、アボニムが、脱会屋と闘った時代の宗教の真実を全く知らず、ブランチ・ダビディアン教団事件を、むしろ脱会屋の目で見ているということです。これは、統一食口の認識にとって致命的な誤認です。赤石講師のアメリカでの宗教事件に対する部分は、絶対に削除しなければなりません。そうしなければ、食口はこの時代の宗教のあり方に対し完全に間違った捉え方をしてしまいます。私は、家庭連合のためにもこれらの部分を削除することを強く求めます。

 

6.家庭連合の立場とも真逆の赤石講義

 赤石講師のねつ造の中でも最悪なものは、事件発生から2年後、テレビ朝日系のニュースステーションの報道映像で、教団施設が燃え上がるショッキング映像のみを用いて、それに続く、被害を受けた元信者の証言は一切、切り捨てました。事件の真実を知るためには、この部分の方が重要なのです。この動画は、アップされていますので、11分56秒の映像を最後までご覧になってください。元信者の訴えを長く報じるテレビ朝日の姿勢をみれば分かるように、マスコミをはじめ社会のブランチ・ダビディアン教団事件に対するとらえ方は、オウム事件などとは全く違うのです。

 赤石講師は被害者である元信者の訴えを削除し、卑劣にも、ブランチ・ダビディアン教団事件をオウム事件と同じような、宗教が起こした凶悪事件と印象操作を行っています。ここまですれば、赤石講師の話はもはや反宗教であり、家庭連合の立場とも明らかにちがうものです。こんなものを、家庭連合はよく公開しています。彼の講義は、アボニム、統一教会の立場と真逆の、拉致監禁の脱会屋たちと同じ視点から話している、信じられないような内容です。

 私は、2015年1月30日、成約ビル1階で、家庭連合の拉致監禁対策担当者やアカデミー関係者に対し、「宗教の選択‐反カルト論か、宗教的多元主義か‐」というテーマで発表しました。ここで、アメリカにおけるアボニムに対する脱会屋の陰謀に対し、かなり詳細に話しました。それは、ブランチ・ダビディアン教団事件とも関連する内容です。おかしいのは、ながく拉致監禁問題を扱ってきた太田朝久講師をはじめとする人々にとって、この事件は、専門分野なはずです。ウェイコ事件は有名で、真実を知らないのは信じがたいのです。赤石講師の動画の問題性に気づかなかったのでしょうか? それとも、サンクチュアリ教会に対する悪いイメージを植え付けさえすれば、出鱈目でも構わない、どうせ食口は分からないとでも思ったのでしょうか?

 

7.よくも、こんな出鱈目までを

 「サンクチュアリ教会の武装化の異端性と危険性」の「過去の事例2」も、ひどい偏見と事実誤認の話です。1995年4月19日、168人が死亡するオクラホマ連邦ビル爆破事件がおきました。主犯のティモシー・マクベイは二年前の同日に起きたブランチ・ダビディアン教団事件をアメリカ政府の横暴とし、連邦ビル爆破はその復讐だとしました。もちろん、あんな狂暴は許されませんが、マクベイが、ウェイコの事件を政府の横暴としたのは、単なる誤解ではありません。

 この事件はマクベイの錯綜した思考が引き起こした事件で、ブランチ・ダビディアン教団と何の関係もありません。そもそも彼はカトリック信者で、葬儀もカトリック式に行いました。赤石講師は、この二つの事件をいかにも結び付きある事件であるかのようにねつ造しています。しかも、どうしてこれが、サンクチュアリ教会の武装化の異端性と危険性の、「過去の事例」なのでしょうか?これも、あまりにもひどいこじ付け、ねつ造です。よくも、こんな出鱈目を公開できたものです。

 

8.9.11同時多発テロの悲劇も、サンクチュアリ教会の過去の事例?

 赤石講師の出鱈目は、次の「過去の事例」で頂点に達します。これは特に、アメリカの宗教事情を知らない人でもすぐに分かります。赤石講師は、3000人以上死亡した、ニューヨークの世界貿易センタービル破壊、すなわち、9.11アメリカ同時多発事件も、ふたつの事件と結び付けているのです。理由は、主犯マクベイの死刑執行2001年6月11日のちょうど三か月後に発生した事件だということだけです。

 このテロは、誰でも知る、イスラム過激派が起こした事件で、世界の常識です。ブランチ・ダビディアン教団事件とも、オクラホマ連邦ビル爆破事件とも何の関係もありません。これをあたかもつながりのある事件のように語り、果ては、サンクチュアリ教会と結び付けているのです。こんな、一般常識さえ知らない、劣化した主張をよく動画にして公開できたものです。赤石講師が出鱈目を淡々と話している姿をみて情けなくなります。

 以上、私がなぜ、拙論のテーマを「赤石僚講師の動画は即刻削除せよ!」としたか、理解していただけたと思います。これは、宗教の常識も知らないあまりにもレベルの低い講義です。こんなものを、「真の父母様宣布文実行委員会」という公式サイトが公開していること自体、家庭連合の重大な責任問題です。その一番の被害者は外ならぬ家庭連合の食口です。もしこれをそのままネットに上げるならば、家庭連合はアボニムと統一教会の歩みに反する集団とならざるを得ません。ただちに問題部分を削除することを断固、求めます。

 また、このような出鱈目な批判を重ねた動画のスタート画面に、こともあろうに、文国進ニムがこちらに向けて銃を構える写真を載せています。真の子女様に対するこのような冒涜は許されるはずはありません。どんなに恐ろしい罪悪でしょうか。即刻、この画面も削除することを断固として要求します。

 

《赤石僚講師の「サンクチュアリ教会の“武装化”の異端性と危険性」動画の削除要求。》

①アボニムと統一教会の歩みを踏まえず、また、サンクチュアリ教会の活動と全く関連性のない、ブランチ・ダビディアン教団事件、オクラホマ連邦ビル爆破事件、9.11アメリカ同時多発事件を結び付けて論じている、14分19秒から22分54秒までの約8分間の部分。

②また、このような出鱈目が書かれた動画の、文国進ニムが銃を構えているスタート画面。

 

統一食口として、この二箇所を削除することを断固として要求します。

 

以上

 

【永田正治さんのプロフィール】

1954年東京生まれ。高麗大学歴史学科卒業。崇実大学統一政策大学院修士、啓明大学日本学博士課程修了。慶州ソラボル大学勤務(1997—2007)。慶州歴史文化都市造成計画TF委員歴任。著作に『北朝鮮関連日本書籍の分析』、『徳川綱吉儒教政策』など。日本に帰国後は、信者の異宗教交流により宗教間交流の活性化をめざす「異宗教コミュニケーション」を提唱。「異宗教コミュニケーションのすすめ」、「宗教の復権と異宗教コミュニケーション」、「宗教多元主義と異宗教コミュニケーション-遠藤周作『深い河』を中心に」などがある。

 

 

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