●はじめに
日本の光言社において『韓鶴子総裁御言選集』1巻~5巻が発刊されたことを、我々は感謝しなければならない。
なぜなら、この『韓鶴子総裁御言選集1~5』は、そのまま、『統一原理』信奉時代の韓鶴子女史時代から、『独生女論』信奉時代の韓鶴子総裁へと完全移行したエビデンス(証拠資料)となっているからである。
日本の家庭連合松濤本部幹部の『韓鶴子総裁御言選集』1巻~5巻発刊出版意図は、「天の父母様聖会」が信奉する『独生女論』が、文鮮明師の勝利圏の土台の上に成り立つ補完型理論であることを一般信徒に信じ込ませることにある。
結論として、文鮮明総裁の『統一原理』と韓鶴子総裁の『独生女論』は補完型理論などではない。復帰原理における血統転換論が真逆なことから明らかである。水と油のように完全に異質な相互対立理論なのである。
したがって『韓鶴子総裁御言選集』1巻~3巻までの韓鶴子女史と、『韓鶴子総裁御言選集』4巻~5巻での韓鶴子総裁は、全くの別人格なのである。そのことを御言選集(1~5)の御言から立証できる。
第一回目の今回は、『韓鶴子総裁御言選集』1巻~5巻の全体構図と、2025年時点で完成期に至った『独生女論』の形成過程を紹介したい。
●徹底検証その1
『韓鶴子総裁御言選集』第1巻~第5巻 全体構図
御言選集第1巻から第5巻の全体構図を以下のパネルに示す。
●統一原理信奉期
⇒アボニムに絶対服従する対象位置の母
■『韓鶴子総裁御言選集①』(1965年~1995年)
■『韓鶴子総裁御言選集②』(1996年~2001年)
●善悪交叉混沌期
⇒アボニムと別の道を行く並列位置の母
■『韓鶴子総裁御言選集③』(2002年~2012年)
●独生女論転落期
⇒アボニムを見下す主管性転倒初臨独生女の母
■『韓鶴子総裁御言選集④』(2013年~2017年)
■『韓鶴子総裁御言選集⑤』(2018年~2022年)
●徹底検証その2
『独生女論』元老からの反論資料
独生女論の基礎は韓鶴子総裁自身の講話内容にある。鮮文大学神学部の教授は文鮮明師の説教における御言と同格として、韓鶴子総裁の講話内容を御言として受けとめ「独生女論構築」の根拠として扱う。
したがって「独生女論」の根本は、韓鶴子総裁自身の講話に最大の根拠をおいていることが分かるのである。その意味で『韓鶴子総裁御言選集』第4巻・第5巻は、その証拠資料となる。
一方、韓鶴子総裁の講話内容は、文鮮明師に仕えてきた最側近の元老たちから猛烈な拒絶にさらされる。そこで最初に独生女論に反対した一部元老たちの名誉のためにも、その反論資料を紹介することとする。(この反論時期があまりに遅く、表明が二人だけであることに驚愕を禁じ得ません!)
●元老反論資料
01)金栄輝(キム・ヨンフィ)『摂理の真実』(2022年7月)*日本語版あり
02)孫大旿(ソン・デオ)『非原理バベルの塔・無原罪初臨独生女論』(2024年6月)
●徹底検証その3
『独生女論』鮮文大学神学(哲学)者による形成過程
『独生女論』を韓鶴子総裁が講話で語るだけであれば、『韓鶴子総裁は一時的な「はしか」(はやり病)にかかったのだ。そのうち直るだろう!』という次元で過ごしてもよかったかもしれない。
実際、金栄輝会長をはじめとする元老たたちも、そのように楽観視し静観していたように思われる。ところが事態は、韓国神学者(鮮文大学)レベルで緻密な理論構築作業が行われていたことが判明するのである。
今回はその理論形成過程を紹介する。
■01)基礎論種蒔き期(急進的フェミニズム)
01)金恒濟「真の父母としての啓示」『成約牧会』(1998)第42号
02)崔ユシン「統一思想の男女平等論に対する考察」『統一思想論業』(2000)第8集
03)文善英「統一教会の原理講論に現れた女性」『統一神学研究』(2002)第7集
04)金恒濟「真の父母神様と真の母神様」『韓鶴子総裁還暦記念文集』(2003.2.6)
05)金顕光「女性時代の宣布と世界完成」『韓鶴子総裁還暦記念文集』(2003.2.6)
06)文善英「統一思想に現れた女性」『統一思想研究』(2003)第4集
07)文善英「母なるメシヤに対する研究」『新宗教研究』(2003年秋)第32集
08)金ミンジ修士論文「統一女性神学定立の為の一研究、キリスト教女性神学の女性解放概念と主要主題との比較」(2004.12)(金恒濟指導論文)
09)文善英「世界平和統一家庭連合の経典全般を通して見られる女性理解に関する研究)(2006.博士論文、金恒濟指導)
10)文善英「統一教会の女性理解とその現代的含意」『新宗教研究』(2010)第22集
⇒金恒濟は青年時代「解放神学」に傾倒し、その後「フェミニスト神学者」になった人物で金善英はその弟子である。その思想の中核は「反男性主義」「反家父長制」である。
■02)独生女論定立期
01)文誉進「両性平等回復の必要性」(2016.8.)天一国学術苑創立総会及び第1回学術シンポジウム
02)金振春「真の父母様の独生子・独生女研究」(2017.2.7)孝情学術苑創立総会
⇒初の体系的『独生女論』
03)金振春「独生子・独生女真の父母様」資料集
⇒2017年4月、創始者の有原罪堕落血統を講義すると現場教区長から猛反発を受ける
04)柳慶錫・博士論文「世界平和統一家庭連合の真の母メシヤ論研究」(2018)
05)呉ヒイル「統一神学の男女平等論に関する考察」『統一思想研究』(2020)18集
06)韓鶴子自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』(2020年)
07)金振春「お父様の尻尾論」を韓鶴子総裁指示により講義(2022年)
■03)独生女論完成期
01)『独生女神学研究(Ⅰ)』(2023.5.5)共著者:黄ジンス、呉澤龍、朱ジュワン、金ミンジ、安ヨンフイ
02)『独生女神学研究(Ⅱ)』(2023.12.22)共著者:朱ジュワン、呉澤龍、黄ジンス、呉ヒイル、金ミンジ、朴スホン
⇒この『独生女神学研究』の発表は、韓鶴子総裁が鮮文大学神学部教授たちに「独生女論」研究を強要し、金振春論文発表以後も様子ながめをしていた教授たちが、基元節から10年経過した段階でついに韓鶴子総裁の軍門に降ったことを意味する。
⇒とりわけ、『独生女神学研究Ⅱ』は文鮮明師は有原罪、韓鶴子独生女は無原罪という血統論の部分に直接言及している。
■04)『独生女神学研究』の主な要旨
01)男女平等時代に合わない「統一原理」を捨てよ
02)陽性(男性・夫)と陰性(女性・妻)の位階的秩序はない
03)父中心の家父長制である統一原理は捨てなければならない
04)男性-女性の二元論と男性らしさ、女性らしさは男女平等時代に捨てなければならない
05)天の父母様聖会の中心は「天の母」である
06)男性メシヤと女性メシヤは各々主体である
07)韓鶴子が救援の中心である
08)文鮮明師の「統一原理」は男性中心の「家父長制神学」である
09)独生女論は完全な「女性解放の時代」を拓いた
●おわりに
筆者にとって「独生女論」を論究することほど気分の悪い作業はない。ましてや、文鮮明師が設立した『鮮文大学』神学部教授たちが、こぞって韓鶴子総裁の独生女論の軍門に降った事実はあまりに衝撃的である。
韓鶴子総裁の独生女論を一過性の「はやり病(やまい)」程度にしかとらえてこなかった日本の祝福家庭たちも、韓国元老や韓国鮮文大学教授たちが結束して堕落してしまった事実を重く受け止めなければならないのである。
日本の「宗教法人解散命令」は神の審判である。
そしてその内的要因は、韓鶴子総裁の「独生女論(サタンの神学)」を韓国家庭連合(天の父母様聖会)が一致結束して受け入れ、集団自殺してしまった事実にある。
日本家庭連合は、狂気の「独生女論」信奉者である韓鶴子総裁と韓国家庭連合(天の父母様聖会)指導者と断固として決別しなければならない。
「独生女論」形成に加担した鮮文大学教授を永久追放せよ!
祈り。アージュ!
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