●はじめに
キリスト教において天皇制を語ることは、かなり勇気のいる大事業である。
なぜなら、歴史的にローマ統治下の初代教会においても、ローマ皇帝崇拝は堅く拒絶してきた歴史があるからである。ローマ皇帝は偽キリストであり、忌避すべき対象であった。ところがイエスキリストの十字架から、わずか400年で、当のローマ帝国皇帝が、キリストの前にひざまずくことを予想した者はだれもいなかったのである。
大日本帝国憲法を制定した軍国日本は韓半島を統治した。
1920年に北朝鮮の地で聖誕した文鮮明師が創始した世界基督教統一神霊協会(旧統一教会)が、紆余曲折があろうとも、世界宗教として発展する基盤を造成するために神が準備した現代のローマ帝国は大日本帝国であったことは否定できない。
明治維新によって誕生した大日本帝国の憲法と、そこで制度化された天皇制は、われわれが先行事例として研究されるべき貴重な資料を提供してくれるのである。
●研究01
天皇制「万世一系の思想」
大日本帝国憲法の第一条は以下の文書である。
大日本帝国憲法
第一章 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
「万世一系」が事実と異なる(天皇の血統が途中で絶えた)ことは、ここでは問わない。重要なことは、天皇家の血統が永遠に継承され日本国を統治するとする、その思想にある。
また、皇室典範第一章は以下である
第一章 皇位継承
第一条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
第一代 神武天皇生誕は、日本書紀によれば紀元前711年。それ以後日本国史における天皇家血統継承の伝統の結実が、上記「皇位は、皇統に属する男系男子が、これを継承する。」という一文に凝縮されていることが分かる。
●研究02
反証としての歴史的な「女性天皇」の
存在をどう理解するか
『そんなことを言っても、日本の歴代天皇の中に女性天皇もいたんですよ!』という反論が聞こえてくる。そこで、歴代天皇の歴史における「女性天皇」の位置づけを簡単にまとめてみたい。
●10代8名の女性天皇
(*皇族用語を使用せずに平易な表現に心がけました。)
01)推古天皇(第33代・飛鳥時代)*第30代敏達天皇皇后
⇒敏達天皇・用明天皇(病気)崇峻天皇(殺害)のあと周囲の推挙により即位
02)皇極天皇(第35代・飛鳥時代)*第34代舒明天皇皇后
⇒皇位継承候補者が並び立ち争いをさけるために即位
03)斉明天皇(第37代・飛鳥時代)*第35代皇極天皇と同一人物
⇒第35代皇極天皇の重祚(再登板)
04)持統天皇(第41代・飛鳥時代)*第40代天武天皇皇后
⇒病弱であった皇太子死亡により即位
05)元明天皇(第43代・奈良時代)*第38代天智天皇第四皇女
⇒息子である第42代・文武天皇が病弱で中継ぎのために譲位を受け即位
06)元正天皇(第44代・奈良時代)*第43代元明天皇皇女
⇒母親である元明天皇は後見人となり太上天皇となる(中継ぎのための譲位)
07)孝謙天皇(第46代・奈良時代)*第45代聖武天皇第一皇女
⇒史上初の女性皇太子からの即位
08)称徳天皇(第48代・奈良時代)*第46代孝謙天皇と同一人物
⇒第46代孝謙天皇の重祚(再登板)
09)明正天皇(第109代・江戸時代)*第108代後水尾天皇第二皇女
⇒後水尾天皇の突然の譲位(幕府に対する報復的対応)により即位
10)後桜町天皇(第117代・江戸時代)*第115代桜町天皇第二皇女
⇒次の皇位継承予定者が幼年のため中継ぎ役として即位
●「女性天皇」即位のまとめ
歴代天皇の歴史の中で、女性天皇の即位は10代8名となる。これは歴代天皇即位の一割に満たない。このことから「直系男系男子相続」という日本の皇位継承の大原則は揺るがないのである。
また、女性天皇即位理由は「中継ぎのため」か、「非常事態解決のため」に限られていたことが分かる。
●研究03
皇位継承者を誰が定めるのか
現代の天皇制の皇位継承ルール「皇室典範」では、
第一に、皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。(*女子は除外)
第二に、皇長子(*年長男子が相続する)
となる。
これを、現在の文鮮明師の主の家庭に適応すると、三男である文顕進様に相続権があるという結論になる。
「天一国」(ここでは統一聖殿の「天一国」とする)における血統後継者の選定は誰がおこなうのか。これは「王が裁定する」というのが「天一国」における普遍的ルールである。つまり文鮮明師が血統後継者を決定するのである。
日本の天皇制における皇位継承は「直系男子」「長子選定」となる。しかし、統一教会の「天一国」における皇位継承は「直系男子」「王の裁定」となる。
1999年6月14日、韓鶴子女史に文鮮明師から表彰牌が授与された。これは母子協助時代7年路程終了を意味する。続いて文鮮明師は2000年11月11日、米国ハワイにおいて、これからは母は介入できないとし「父子協助時代」を宣布。文鮮明師が血統後継者を裁定し、直接育成する時代に入った。
文鮮明師の「王の裁定」によって二代王に定められたのは文亨進様であり、三代王は文信俊様なのである。
●研究04
日本の女性天皇即位事例から、
韓鶴子総裁統治を正当化できるであろうか。
日本の歴代天皇即位の歴史を検証すると、天皇崩御の後に皇后が即位するケースはたしかに存在する。
■第一事例、第33代推古天皇の事例は、政変により周囲から推挙され即位したケース。
⇒突然の文鮮明師聖和により、信徒が動揺している中で皇后が王権統治を直接推進することを強く望んだ元老勢力が存在した。
■第二事例、第35代皇極天皇の事例は皇位継承候補者が並び立ち事態収拾のために皇后が即位したケース
⇒文鮮明師の決定に従わず離反した郭グループ(三男派)が存在し、文亨進様と文國進様の二人の証人グループと対立関係にあった。
上記の二つのケースは、韓鶴子総裁、女王即位理由に追い風になる事例なのであろうか。
●研究05
第33代推古天皇と第35代皇極天皇は、
先皇の遺訓を守った烈女たちである。
第33代推古天皇と第35代皇極天皇は、皇后の位置から女性天皇に即位したのであるが、二人とも先皇の遺訓を守り、一般臣民の安寧のために粉骨努力した女帝たちである。
ところが、韓鶴子女史の天一国統治は、周到に準備計画され、文鮮明師の意思に反し、血統後継者の即位を阻み、文師の統一原理と真逆の神学「独生女論」を構築した。文師の遺言である「八大教材教本」を投げ捨て、「天一国三大経典」に改竄した。
韓鶴子女史の女帝としての即位は、前皇、文鮮明師への反逆の所産に他ならない。
●おわりに
日本の天皇制皇位継承ルール「皇室典範」に照らし合わせた場合、韓鶴子女史が、女帝に即位する可能性はあるのだろうか。
その可能性はゼロ。まったくない。
なぜなら皇統相続は、直系男系男子のみに許されているからである。
皇后が即位する可能性はどこにもない。万世一系の原則にかなわないからである。
ただし、皇后は「摂政」となる可能性はある。
日本の審議会で議論された「女性天皇問題」は、直系男系女子の即位であって、皇后の即位などは、議論の片隅にもないのである。
文亨進様が、韓鶴子総裁を非難すれば、親不幸者の大合唱が巻き上がる。
しかし、そもそも文鮮明師に対する烈女としても使命を反故にし背信した張本人は、韓鶴子総裁なのである。
父親文鮮明師の遺志を受け継ぎ、韓鶴子総裁の文鮮明師に対する「烈」に悖る(もとる)行いを指摘し叱責するのは、文鮮明師の忠孝の息子の証明である。称賛されるべきは、文亨進様に他ならないのである。
祈り。アージュ!
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