●はじめに
「天一国憲法」は世界平和統一家庭連合(天の父母様聖会)韓国本部における教会統治体制確立のために公布され、絶大な成果を収めたことは事実です。
「真の父母様」の権威は水戸黄門の紋所よりはるかに効力があることだけは疑い得ません。2014年1月13日(天暦)「天一国憲法」が公布され、教会統治体制が韓鶴子総裁一極独裁であることを悟った韓国公職者は、一斉に韓鶴子総裁に土下座して額を土に擦り付け、独生女に絶対服従を誓ったからです。
しかし、最大の問題点は、韓鶴子総裁が基元節を境に文鮮明師に反旗を翻し、統一原理を破棄し、自らの初代独生女(女帝)支配を正当化してしまったことにあります。
連載最終回の今回は、「総括『天一国憲法』とは何だったのか」と題してまとめてみます。
●考察01
「統一原理」の王権継承概念と「独生女論」の王権継承概念
■統一原理に基づく王権継承概念
⇒王権相続は直系二世圏子女のみ。
⇒母は堕落圏から復帰された方で王権に就く可能性はゼロ。
⇒母は摂政になる可能性はある。
■独生女論に基づく王権継承概念
⇒真の父母は一代限り。(子女への王権継承なし)
⇒文孝進様の家系が天一国最高委員会委員長に就任。
⇒「天一国最高委員会」はキリストの代理者としてのバチカン法王統治を想定していると思われます。
●考察02
『天一国憲法』制定時に韓鶴子総裁聖和後は想定されていない
「天一国憲法」の公示は、文鮮明師聖和後に狼狽した韓国本部公職者や一般信徒に教会統治体制の道筋を示し、混乱を収拾する目的が一番大きかったと思われます。
実際問題として、天一国最高委員会の委員長は文亨進様が就任(世界会長を兼務して)するものとして準備されていたはずです。ところが、文亨進様と文國進様が韓鶴子総裁が文鮮明師の伝統を次々に反故にしている姿をみて母を諫(いさ)めますが、韓鶴子総裁が頑なに態度を改めず、教会支配を目論む姿を見て一旦離別することを決断します。
したがって、天一国最高委員会委員長はしばし空席にして公布された「天一国憲法」は当座の間に合わせ憲法なのです。もちろん未来永劫の普遍的な憲法などではありません。したがって、韓鶴子総裁聖和後の教会統治体制が不明であると批判されると、批判をかわすためにかくしてしまったわけです。
●考察03
「三年侍墓精誠期間、母に忠孝を尽くせば文亨進様が王権継承したはずだ」という主張は間違い。
家庭連合信徒の方からの統一聖殿(サンクチュアリ教会)への批判でよく耳にするのが、「三年侍墓精誠期間、母に忠孝を尽くせば文亨進様が王権継承したはずだ」というものです。この三年侍墓精誠期間は、母が「摂政」として、文亨進様が王権継承するための準備をしていたのだという認識です。
しかし、これは根本から間違っています。
その最大の証拠が、韓鶴子総裁が公布した「天一国憲法」なのです。
「真の父母様」の用語を使用し、トリックで韓鶴子総裁の教会独裁統治を明確に示した一方、直系子女(文亨進様)への王権継承をただの一行も明記せず、王権と血統継承の道を閉ざす内容だったからです。
結論として、韓鶴子総裁は、三年侍墓精誠期間が過ぎれば、王権継承する気持ちなどは、どこにもなかったのです。自ら初代独生女(女性メシヤ)として君臨する意思を明確に表明したものが「天一国憲法」なのであり、韓鶴子総裁の文鮮明師の伝統破壊、独生女論をやっきになって鮮文大学教授に構築させる姿をみれば、事実は明白なのです。
一般信徒の皆様は、公職者の説明に騙(だま)さているわけです。
●おわりに
母が「摂政」として苦労し、子女が立派に王位継承するまでの準備をする。これは歴史的に繰り返されてきた美談であります。
家庭連合公職者の多くは、『文顕進様・文國進様・文亨進様の三人の直系子女が、母に孝行せず、教会統治を混乱させ、韓鶴子総裁がその穴埋めをするためにたいへんな苦労をしたのですよ』といういう説明を繰り返します。(事実は逆で、母の夫に対する不忠(烈の欠如)を諫(いさ)め、文鮮明師に対する忠孝を尽くしたのは子女様方のほうだったのです!)
たしかに、韓鶴子総裁が母親の大母様が築きあげた「清平修練院」中心の、清平バチカン化構想をぶちあげようとも、文鮮明師の信仰聖地をつぎつぎに売却し新たな神殿を建設しようとも、文鮮明師の解明した「統一原理」を信奉し続けていれば、このような最悪の事態は避けられたと思われます。
韓鶴子総裁が、文鮮明師に対する「烈」を失わず、直系子女様に敬拝をささげ、内助の功に徹する母に立ち戻ってほしいと、切に祈りを捧げたいと思います。
祈り。アージュ!
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