●はじめに
2025年3月25日午後3時すぎ、東京地裁は「世界平和統一家庭連合」の宗教法人解散を命じた。この決定は、教団幹部が刑事事件有罪判決を受けた「オウム真理教」「明覚寺」に続いて3例目だという。
家庭連合の地方教会では、夜の祈祷会が開催され、教会責任者は「信教の自由の視点から解散命令がだされるはずがありません!」と信徒を励ましていたのである。
しかし、解散命令が現実のものとなりました。
もちろん、松濤本部では顧問弁護士が即時抗告の手続きをするでしょう。しかし、決定がくつがえる可能性はほとんどありません。教団側が教団整理のしばしの時間的猶予を稼ぎ出す効果しかないと思われます。
今回の論考では、今後予測される事実関係を検証したあとに、解散命令の外的要因と内的原因(根本原因)について考察します。
●考察01
家庭連合では今後何が起こるのか
以下は私の個人的な予測であります。
01)松濤本部、修練所、地方教会等の法人所有の土地や動産(お金)はすべて国庫管理となり、土地建物は競売となる。(一斉に賃貸物件への移転が始まる)
02)宗教法人格を失い、任意団体「天の父母様聖会」として出発する。
03)宗教法人職員は全員解雇となる。(退職金等支給が事前にある)
04)本部教会職員は最低限の人数を再雇用し出発。(*予想です)
05)摂理機関職員は、自活経済で運営できる範囲で再雇用。(*予想です)
06)地方教会は十一条献金で運営できる範囲に縮小する。(教会統合)
07)マスコミの「反旧統一教会」報道が続く
08)「オウム真理教」と同格のレッテルを貼られ、社会活動が困難に
09)田中富広会長が辞任し二世圏指導者が会長に就任する
10)韓国本部が日本教会からの献金が途絶え、清平施設運営が困難な事態になる
*ただし宗教は迫害のたびに、たくましく発展してきた歴史があります。
神の真理に立脚している限り、宗教が後退することはないでしょう。
⇒問題は、家庭連合が神の真理に立脚しているのか否かなのです。
●考察02
解散命令の外的要因は何か
●解散命令は日本本部公職者の文亨進二代王様に対する反逆から始まった!
01)文亨進二代帰還歓迎勝利報告東京大会(東京第一ホテル)500名
2022年6月25日。家庭連合松濤本部より多数の公職者が会場に入場し、講演途中に井之口氏の合図とともに松濤本部公職者が会場内で騒乱を引き起こした。警察が駆けつけ松濤本部幹部たちは会場を後にした。
02)文亨進二代帰還歓迎勝利報告九州大会(九州佐世保市)600名
2022年6月29日。家庭連合信徒が組織的に200名参加。公演中の途中からスマホLINEの指示に従い組織的騒乱行為をおこなった。
●安倍晋三銃撃事件
01)2022年(令和4年)7月8日11時31分、奈良県奈良市の近畿日本鉄道(近鉄)大和西大寺駅北口付近にて、元内閣総理大臣の安倍晋三が選挙演説中に銃撃され死亡。
02)殺人などで起訴された山上徹也被告(44)が捜査段階の調べに対し、母親が多額の献金をしていた教団に恨みを募らせた末、事件を起こしたなどと供述。
●岸田首相国会答弁の急変
01)2022年10月18日衆議院予算委員会で、宮本徹(日本共産党)が政府は宗教法人解散命令を「刑法等の違反」に限り、民法不法行為責任は入らないとする政府解釈が解散命令請求から背を向けてきたと指摘。
⇒岸田文雄首相は、政府解釈は変わっておらず、刑法等の実定法規が定める内容が具体的かつ明確に定まったものを対象としており、民法はこれに該当しないと答弁。
02)2022年10月19日(翌日)衆議院予算委員会で、小西洋之(立憲民主党)が政府解釈は「自民党と旧統一教会の癒着のなれの果て」であり、この解釈の撤回を要求。
⇒岸田文雄首相は、政府で「考え方を整理した」とし、行為の「組織性」「悪質性」「継続性」などが認められ、宗教法人が定める「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」または「宗教団体の目的を著しく逸脱した行為」をしたと考えられる場合は、「民法の不法行為も入り得る」との考えを示す。
*政府が「民法の不法行為」まで解釈を拡大した時点で、今回の文部科学省による「宗教法人解散命令請求」は既定路線になったと理解できる。
●文部科学省「宗教法人解散命令」請求の内容(2023年10月13日)
01)正体を明かすことなく伝道や教育活動をおこなった
02)先祖の因縁を語り不安をあおった
03)不当な高額献金をさせた
04)教団が作成した「マニュアル」が存在する
05)損害賠償請求を容認する民事判決が32件(容認金額合計約22億円)
06)和解や示談に応じた人数が1150人
07)未解決金等の総額が約204億円にのぼる
●結論
01)「嘘」をついて経済活動を展開したことを厳しく悔い改める必要がある。
02)2013年の基元節以降、韓鶴子総裁が神の摂理から離反し、日本の松濤本部幹部たちはそれに気がついていたにもかかわらず、韓国本部からの要請に屈し、「独生女論」を受け入れ、法外な献金目標を信徒に押しつけ続けてしまいました。
03)まともな反共政治活動も展開できず、真理からはなれ、韓国清平の神殿建設のための献金活動を、日本国政府からも国益にかなわない団体と決別されたとしても不思議ではないのです。
●考察03
解散命令の内的要因は何か
この内的要因とは、宗教団体としての神の摂理に関連する根本原因と理解頂きたいと思います。
それは、2013年の基元節以降、韓鶴子総裁が、文鮮明師の遺言である八大教材教本を破棄し、根本教義である『統一原理』を地になげ捨て、『独生女論』という悪魔(サタン)からの教えに教団全体をミスリードしてしまったことにあります。
今回は、韓鶴子総裁の講話を基に鮮文大学教授が構築した「独生女論8つのテーゼ」をご紹介させていただきます。
■「天の父母様聖会の独生女論の形成と展開」の中で示されている「独生女論」の定理(テーゼ)
韓国メシヤ運動研究所の金瑽錫所長が『天の父母様聖会の独生女論の形成と展開』という著書の最終章「結びの言葉:独生女論の未来と統一家の再建」でまとめられている『独生女論』の定理であります。(私は金所長がまとめられた定理は、大変苦労してまとめられた正しい理解であると信じます。)
*上記の「独生女論テーゼ」でお分かりのとうり、「統一原理」を完全に否定した「独生女論」を信奉してしまった韓鶴子総裁は、文鮮明師の功績を完全に否定し、韓国清平聖地を独生女教の総本山と改変し、まったく異質の宗教団体としてしまったわけです。
*このテーゼを読んで、そのでたらめさが直感的に分からない人は、統一原理講義を真剣に学ばなかった人たちなのかもしれません。(とても残念ですが・・・汗)
●おわりに
私は、文鮮明師が再臨主であると信じ、日本での「世界基督教統一神霊協会」(旧統一教会)が展開した神の摂理を信じております。
しかしながら、2013年基元節以降の「世界平和統一家庭連合(天の父母様世界)」の韓鶴子総裁は、文鮮明師から離反し、それまでの祝福家庭の神に捧げた功績を地に投げすててしまったと信じます。
今回の東京地裁で確定した宗教法人解散命令は、教団の試練ではなく、神の審判であろうと確信します。
田中富広会長をはじめとする、日本の家庭連合信徒の皆様が、韓鶴子総裁の誤りを悟り、真の父母様の本郷の道(三代王権)に帰還されますことを祈念いたします。
祈り。アージュ!
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