●はじめに
東京地裁で3月25日に下された宗教法人解散命令の余波は止まるところを知らない。とりわけ韓国在住の家庭連合食口に与えたインパクトは想像以上のものだったようだ。
今回は韓国の家庭連合コミュニティーサイトに公開された6名の投書を3名づつ、前後二回にわけて配信したい。
■■■韓国からの配信記事(その1)
2025年3月27日/日本に住むある韓国人食口から受け取ったメッセージ
3月25日、東京地方裁判所が日本教会に対して法人解散の判決を下しました。
その知らせを聞いた食口たちは、途方もない衝撃を受け、さまざまな複雑な感情に包まれました。
驚き、不安、心配、悲しみ、痛み、闘志など、いろいろあるでしょうが、その中でも最も大きな感情は、怒りが爆発しそうな「憤り」ではないかと思います。
テレビもスマホも見たくないほど、込み上げる怒りに体が震えます。
けれど……そんな中で、子どもたちの顔を見ると、やはり心配が先に立ちます。
2022年7月8日、安倍元首相が銃撃を受けて死亡した事件以降、日本のすべてのテレビ放送は、朝から晩まで、休む間もなく、1日や2日ではなく、何日も何か月も、そして年が変わってもなお、統一教会を非難し批判する内容が絶え間なく放送されました。まるで全国民を対象に統一教会を教育するテレビ番組のように感じるほどでした。
子どもからお年寄りまで、日本国民の中で統一教会を知らない人はいないのではないかと思えるほどです。
韓国では、たとえ教会を批判する内容がメディアに出たとしても、その話題はそれほど長く続きません。
しかし日本は違いました。怖さを感じました。
今回の法人解散によって、教会が被る多くの損害について、マスコミでも報道されていますが、私にとって最も心配なのは、二世・三世の子どもたちのことです。
今回の判決により、私たちの子どもたちはさらに萎縮することになりました。
2022年の安倍元首相の事件以降、すでに苦しんできましたが、今回の解散命令の判決を受け、まさに「メンタル崩壊状態(メンブン)」です。
来たる4月13日の天苑宮の行事には、祝福対象者とその家族・来賓・公職者・中心食口を含めて、約8,000名が参加する予定だと聞いています。
問題は、4月13日の行事にあわせて、日本の各テレビ局が清平に取材に来て、現場の様子をそのまま中継するという点です。
天苑宮は見た目にも豪華で華麗に映るでしょうが、その様子をテレビで見る日本国民は、どのような気持ちで、どのような思いを抱くでしょうか?
「日本で違法な方法で集められた献金が、ああいう所に使われているのだ」と見た国民は、さらに怒りを募らせ、当然ながら裁判所の解散命令をより強く支持するようになるのではないでしょうか?
日本国民の世論はさらに悪化し、今後の高等裁判所での控訴審にも悪影響を与えることは火を見るよりも明らかです。
解散命令の判決後、一部の二世公職者や信仰心の強い二世青年たちがメディアやYouTubeなどに出て、判決の不当性と無念さを訴え、最後まで戦うことを呼びかけていますが、全体の食口の中で彼らが占める割合は果たして何%でしょうか?
もちろん、彼らの信仰と活動には感謝しています。
ただ、公職者と一般の食口では置かれている環境や状況が違うということも理解してもらいたいのです。
現在、教会に通っている二世・三世の子どもたちは、正直ほんのわずかしかいません。ほとんどが教会から離れており、親との対話が断絶している子も多いです。
本当に大きな心配です。これからほとんどの二世・三世の子どもたちは、さらに萎縮し、息をひそめて生きていかなければならないでしょう。
もし彼らが「統一教会所属」であることが知られてしまったら、社会や職場で不利益を被るのではないか? 学校でいじめられるのではないか? 友人関係が壊れるのではないか? そんな不安と心配が常につきまといます。
教会が法人として解散の判決を受けたことは、胸が痛み、悔しく、怒りが込み上げます。
「自分がどうにか守ってきた教会なのに……」と、親としては信仰をもって耐え、戦っていこうという思いを固めてみても、子どもたちの姿を見ると、本当に心配で、苦しくて、どうにもなりません。
今は怒りが溶岩のように煮えたぎっていますが、これからやってくる恐怖の津波をどうやって避けることができるのかと考えると、目の前が真っ暗になります。
おわり
■■■韓国からの記事その2
日本教会の没落と解決策
2025年3月25日、今日は私たち統一家にとって屈辱の日であり、生死の岐路に立つ日です。本日、日本の裁判所は日本統一教会の解散を受け入れました。
私の胸は引き裂かれるように痛み、流れる涙は止まりません。天の御言に従い、これまで多くの宣教師と先輩家庭が日本復帰のために血と汗を流してきました。その努力により、日本統一教会は統一家の中で最も大きな組織へと成長することができました。その日本統一教会が、日本の裁判所から解散命令を受けたのです。一体誰がこの責任を取るべきなのでしょうか?
1. 責任を負うべき者は責任を取るべきである
屈辱的な日本統一教会の解散請求敗訴については、日本協会長である田中協会長をはじめ、本部のすべての局長が責任を負うべきです。田中協会長に決定権がない傀儡的存在であることはよく知られています。しかし、彼は日本の総責任者です。責任者とは、責任を負うべき時に責任を取る立場なのです。道義的に責任を取り、辞任すべきです。
次に責任を取るべき者は、韓国の天務院の職員たちです。
鄭元柱副院長以下、李青雨処長までもが、今回の件についてTMに対して土下座して謝罪し、その職を退くべきです。日本統一教会の解散という屈辱的な贈り物をTMに差し出した彼らの罪は、決して許されるものではありません。
日本統一教会の解散請求は、何度も阻止できる機会がありました。しかし、天務院の無能、無知、そして腐敗がこの惨劇を招いたのです。責任を取らなければなりません。こんな恥ずかしい状況で、4月の行事をどうやって行うというのでしょうか?世界の指導者たちが日本統一教会の解散について尋ねてきたら、何と答えるのですか?
天務院には、私たちの組織を導く能力も、考える力も、計画する力もありません。彼らが動けば動くほど、問題ばかりが増え、組織間の不和だけが生じます。世の中で最も恐ろしい敵は「無能な我々の指導者」です。今回の日本統一教会の解散決定は、天がTMに「天務院を解体し、腐敗した者たちを一掃せよ」という天のメッセージなのです。
2. これから日本はどうなるのか?
少なくない人たちが「日本統一教会が解散されても、宗教活動だけが制限される」と考えています。しかし、それはまったく事実とは異なります。日本統一教会が解散されると、日本政府により宗教法人のすべての資産が売却され、被害者の救済などに使用されます。銀行の資金だけでなく、教会の建物などもすべて差し押さえられ、私たちは財産権を行使できなくなります。
もちろん、「まだ第一審の判決だけなのだから、控訴して戦えばいい」と言う人もいます。しかし、この判決が覆る可能性はほとんどありません。これまで私たちは「日本統一教会の解散は刑事法違反によってのみ可能であり、民事事件で宗教法人を解散するのは違法である」と主張してきました。ところが、日本最高裁が「民事事件も宗教法人の解散要因となりうる」と判示し、私たちが掲げてきた最も重要な論理は崩れてしまったのです。
日本統一教会の教会の半数以上は賃貸物件です。統一教会の解散が裁判所に認められたというニュースが出れば、多くの家主が教会の退去を求めてくるでしょう。引き続き地域社会から排斥を受けることになります。
控訴審でも私たちは同じ論理で争う見込みです。しかし、今さら論理を変更することもできず、控訴審でも敗訴するだろうというのが大方の見解です。控訴審に3ヶ月、最高裁に3ヶ月、日本のメディアは今年中に日本統一教会が完全に解散されると報じています。
統一教会に対する解散請求が進行していたとき、教会改革を約束し、日本政府と交渉するべきでした。日本政府に対して対決姿勢を取り、韓国では日本大使館に押しかけて抗議するという愚かな行動を、いったい誰が計画したのでしょうか。その人物たちもまた責任を負うべきです。国家と戦おうという考え方は、常識外れです。日本政府との戦いで勝利するには、私たちが道徳的優位に立っていなければならないのです。
3. なぜ日本政府は無理に統一教会を解散しようとするのか?
「日本の左派が統一教会を潰そうと画策している」と主張する人もいるようですが、残念ながらそれは事実と異なります。日本統一教会の解散には、右派である自民党と左派である立憲民主党が、同じ声を上げています。
日本政府が見る日本統一教会は、自主性を持たず、反社会的な団体です。今回の日本裁判所の解散決定には、そのような認識が根底にあります。日本統一教会は日本政府の指示を無視し、韓国の本部組織の命令を実行する下部組織であると判断されているのです。
4. 天務院のリスク
天務院の最大のリスクは無能さですが、法的リスクも相当大きな組織です。天務院の院長はTMです。天務院の李青雨(イ・チョンウ)処長は、韓国と日本の公の場で「天務院はすべての組織の上位にあり、人事権と資金執行権を持っている」と説明してきました。これは権限を強調する発言だったのでしょうが、この言葉は、法的責任も天務院が負うべきだということを理解していない発言に思えます。
彼は「実質的な権限はあるが、法的に登記された組織ではないので責任から自由だ」と説明しています。
こうした発言をするから非難を受けるのです。世の中に「責任はなく、権限だけある組織」など存在するはずがありません。セウォル号事件を見れば、天務院の実務者たちの説明がいかに的外れかがよくわかります。セウォル号はセモグループが運航していた船であり、法的には救援派の兪炳彦(ユ・ビョンオン)教主はこの法人とは無関係でした。しかし韓国政府は、兪炳彦教主を実質的な所有者と見なし、兪家に責任を問いました。
TMが天務院の院長となられたことで、今後は訴訟の対象になられるかもしれません。弁護士たちですら止めたこの組織形態を、鄭室長がなぜ頑なに推し進めたのか、理解に苦しみます。
世間の噂通り、「すべての責任をTMに押し付けるための組織」だったとすれば、一応は説明がつく形ではあります。
5. どうすべきか?
天務院からは「日本教会は任意団体を作って活動を継続する」という案が出たそうです。無能で情けない代案です。日本政府が私たちに、そんなに簡単に任意団体を作って活動させてくれるはずがありません。すでに日本政府は、宗教法人が新たに任意団体を作れないようにする法律を制定中だという話も聞こえてきます。
日本統一教会が解散されたからといって、それで終わるわけではありません。日本統一教会の幹部たちは、日本の公安当局によって要注意人物として登録され、監視の対象となるでしょう。清平の指導者が日本を訪問すれば、必ず公安当局の監視がつくことになります。
日本統一教会が解散された場合、最も深刻な問題は、日本にいる牧会者および公職者たちです。
彼らの給料はどうするのでしょうか?日本統一教会のすべての資産は政府によって差し押さえられます。
任意団体は会費などを集めて活動はできますが、献金を受け取ることはできません。さらに、日本政府は会計を細かく監視してくるでしょう。海外送金など期待してはいけません。
日本の食口たちをインターネットで管理し、清平修練所に直接来させて献金を受け取るというアイデアも出たようですが、これは牧会現場をまったく理解せず、日本政府の現実も知らない愚か者の妄言にすぎません。こうした愚か者たちが指導者として存在しているからこそ、日本統一教会は強制的に解散されるのです。
もはや、何かを試みるにはあまりにも手遅れです。それでも、遅すぎたとしても、日本政府との交渉を試みなければなりません。「法を守る」と約束し、大規模な改革を行うべきです。もちろん日本政府が簡単に信じてくれるはずはありません。屈辱的な条件を突きつけられるでしょう。しかし、宗教法人が解散されるよりは遥かにましです。
おわり
■■■韓国からの記事その3
私たちは崩壊するのか?
本日、日本において統一教会の解散請求に対する判決が出ました。ある牧会者の「我々が勝つだろう」という言葉を信じていましたが、日本の裁判所は解散を決定しました。清平で徹夜祈祷が行われていると聞きましたが、どうやら清平の祈祷の霊的力よりも、日本の反対派の霊力の方が強かったようです。清平の祈りは、決定的な時には効果がないということでしょうか。
私たちの組織の中で最も大きく、最も安定していた日本教会が、解散の判決を受けました。それにもかかわらず、責任を取る者が一人もいません。
当然、鄭元柱(チョン・ウォンジュ)副院長が責任を取って辞任すべきです。この事態をここまで引きずってきた最も大きな責任があるからです。
次に当然、尹永鎬(ユン・ヨンホ)前本部長にも責任を問うべきです。しかしこの方は現在検察の捜査を受けている最中なので、世間が自ずと裁くことになるでしょう。
その次に当然、李青雨(イ・チョンウ)処長が責任を負うべきです。解散請求が進行する中で解決策を見出せず、安易に対処した結果がこの大惨事です。昔であれば、TMが毒杯を下されたほどの事案です。
日本の協会長が緊急記者会見を行いました。内容を見て、なぜ協会長が記者会見を開くのか理解できませんでした。もう被害者のふりをするのはやめてほしいものです。日本統一教会の法人が解散されるというのに、責任を取る人間が一人もいないというのは、ただただ呆れるばかりです。
申し訳ありませんが、私は協会長が特別記者会見を行うと聞いた時、「対社会的な謝罪文を発表し、辞任を表明するのだろう」と思っていました。しかし出てきたのは、自らの弁解ばかりで、同じ論調の内容にすぎず、このような記者会見はむしろ社会的反感を招くだけです。
日本教会の解散請求が判決されたことで、天務院の無能さと日本協会の愚かさを私の両目ではっきりと確認しています。有能な人物が指導者となっているのではなく、天務院の言いなりになる人間を任命しているから、このような事態になるのです。
鄭元柱副院長! 李青雨処長! 良心があるのなら、TMに謝罪してその職を退くべきです。どんな面の皮をしてその座に居続けているのですか?
これから困難な道を歩むことになる日本の食口たちを思うと、申し訳なさと罪責感で胸が痛みます。日本協会長の記者会見を放送で見ましたが、控訴審でも敗訴することがほぼ確実に思えました。恐らく、天務院はTMに「控訴審では勝てる」と虚偽の報告をすることでしょう。
決して嘘で真実を覆い隠すことはできません。
嘘は嘘を生み、嘘はさらに不信を生み、不信は不満を生み、不満は反発を生みます。
朴普煕(パク・ボヒ)総裁がフレーザー公聴会で語られたことを思い出します。「いつかすべての真実が明らかになり、その時すべての人々は真実を見ることになるだろう」
無能な指導者が組織にどれほど大きな被害をもたらすのか、私たちははっきりと見ています。
権威も権限も失った協会長、日本の情勢を何も知らない宣教本部、TMの目と耳をふさぐことにばかり忙しい天務院!
天務院は一般食口たちの恐ろしさを知らないようです。食口たちを恐れるべきです。食口たちはあなた方の奴隷でもなく、搾取の対象でもありません。TMの体面と権威を守るために、食口たちは我慢しているだけです。
責任者とは、責任を取るべき時に責任を取る立場です。
天務院の鄭元柱副院長、李青雨処長、そして宣教本部の宋龍天(ソン・ヨンチョン)本部長の辞任を強く求めます。
おわり
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