●はじめに
日本家庭連合(教理研究院)は、日本の家庭連合信徒(祝福家庭)を正しい信仰に導いてこなかった。その決定的な証拠資料は三点ある。
■第一の証拠資料は、2014年7月21日に作成された「日本教会・御言研究室」作成で「天一国最高位委員会各位」宛ての『御言の理解に関するお伺い書』である。
■第二の証拠資料は、2019年3月16日初版発行の著者:周藤健先生、監修:世界平和統一家庭連合・教理研究院 の『天一国時代を迎えるための成約摂理解説』(副題:16万人訪韓修練会のみ言集大成)である。
■第三の証拠資料は、『神日本「真の父母論」特別2日研修講義案』(*いわゆる「独生女論」講義案)である。(私の手元にあるのは2024年7月6日現在のもの)
それでは順次みていきたい。
●証拠資料その1
【御言の理解に関するお伺い書】
最高委員会各位
御言の理解に関するお伺い書
日本教会・御言研究室
謹啓
真のお母様が、天一国2 年天暦6 月5 日(陽7 月1 日)に語られた「血統転換、私は母胎からです。皆さんはこれを信じなければなりません」という御言の理解をめぐって、今、各方面で話題になっております。
話題となった理由は、真のお母様が、今回語られた御言が、真のお父様の今まで語ってこられた御言や原理と食い違っているのではないかという疑念が起こったためです。
私たち統一食口は、真のお母様が、勝利された人類の「真の母」であられ、人類を神の血統に生み変えてくださる唯一の「真の母」であられ、原罪のない完成された女性、神の独り娘、女王の中の女王であられることを確信し、真のお母様を心から尊敬し慕っております。
また、神様によって、胎中におられるときから特別に選ばれた女性であられ、歴史的なその使命を果たされるならば、人類の「真の母」となられるよう、胎中におられるときから選ばれてお生まれになられたことを確信しております。
しかしながら、上記のように、神様によって選ばれた血統にお生まれになったとしても、人類の「真の母」となられるためには、1960 年天暦 3 月 16 日(陽暦 4 月 11 日)の「聖婚」以降、1968 年 1 月 1 日の「真の神の日」宣布までの 7 年路程の苦難を通過され、さらには、その後におかれても2003 年 2 月6 日の2 度目の「聖婚」に至るまで、人類の真の母としての路程を歩まれ、勝利されたからであると理解しております。
1.真のお父様は、1960 年天暦3 月16日(陽暦4 月11 日)の1度目の「聖婚」は、長成期完成級の位置であると語られました。
真のお父様は、「1960 年が、いったいどの基準であったか? 堕落したアダム、エバの立場、長成期完成級の基準である」(『祝福家庭と理想天国(II)』28 ページ)と語っておら
れます。
もし、真のお母様が、胎中で「血統転換」してお生まれになられたなら、1960 年天暦3月16 日(陽暦4 月 11 日)の「聖婚」は、神様の直接主管圏すなわち「完成圏」における
結婚式であったと考えられます。ところが、真のお父様は、1 度目の聖婚は「長成期完成級の位置である」と語っておられます。
「エバを再創造しなければならない。エバはアダムをかたどって造ったんだからね。神はアダムを造って、アダムを標本としてエバを造った。それは何を意味するかというと、再創造原理において、アダムはアダムの責任を果たせないで、エバを堕落させたんだから、アダムは再び、エバを創造しなければならない。もう体は造っているんだね。サタンがもっている。それをサタンから取ってこなければならない。......それで、20 歳以下じゃないといけない。だから、その年齢の何も知らないお母様を連れてきた。それは再創造だ」(同、895~896 ページ)
そして、真のお父様は、2003 年 2 月 6 日の 2 度目の「聖婚」の時に、神様の結婚式が初めて成されたとして「婚姻申告」をされ、次のように語られました。
「文総裁が現れて、神様と共に、婚姻申告をすることができ......『天宙・天地真の父母
様平和統一祝福家庭王即位式』をしました。神様とアダムとエバは、家庭王即位式をすることができませんでした。......家庭王即位式をしたので、神様が本来の真の父母を中心として、婚姻申告をすることができる時を迎えた」(2003.3.10)
2.真のお父様は、16 万人訪韓セミナーの御言で、「お母様は真の愛と真の血統を持っていません」と繰り返し語られました。
真のお母様は、1993 年 5 月から 7 月にかけてアメリカ主要都市で「真の父母と成約時代」を宣布されながら巡回され、その後、米議会ダークセン上院議員会館と国連本部で宣布されました。そして、日本の主要都市と韓国の主要大学で宣布され、さらには、世界 40か国43 か都市でも宣布されました。
真のお母様が韓国と世界を巡回される時、真のお父様は、日本人女性を済州島に集められ、16 万人訪韓セミナーを主管され、数多くの御言を語られました。その時、真のお父様は「真の父母と重生」と題して、次のように御言を語っておられます。
「(堕落人間は)真の母の腹を通過して再び生まれてくるのです。......入ってきてお母様
の腹の中に入ったとしても、その入った子供とお母様の根っこは何かというと、渋柿の根っこから切って取り返してきたものです。分かりますか。それが天の家庭に入るには、手続きをしないといけないのです。何の手続きかというと、愛の手続きです。だから、真のお母様の腹の中に入っていても、それは真のお父様の真の愛と真の血統にはまだつながっていないのです。お母様は真の愛と真の血統を持っていません」(『訪韓修練会御言集』185~186 ページ)
この「真の父母と重生」の御言は、その後、水澤洞でも同じように繰り返し語られたために、合計 16 万人の女性が聞いて学んでおり、その一部は「御言集」として出版されております。
もし、真のお母様が、胎中で「血統転換」してお生まれになられたなら、真のお父様は、「お母様も真の血統を持っている」と語られるはずですが、前述のとおり「お母様の根っこは何かというと、渋柿の根っこから切って取り返してきたものです。......お母様は真の愛と真の血統を持っていません」と語っておられます。
これらの真のお父様の御言と、今回、真のお母様が語られた御言が食い違っているように思われるのですが、これらの内容を、どのように理解すればよいのか、ここに謹んで、お伺いをする次第であります。
敬白
●「最高委員会へのお伺い書」
この文書は改竄を防ぐために「PDF 文書」で公開しています。
原版は以下のとおり「WORD 文書」です。
●下記でPDF資料をダウンロード可能です↓
●証拠資料その1【御言の理解に関するお伺い書】に関する解説
2014年は、2013年1月13日【基元節】から1年半が経過した時点である。
「血統転換、私は母胎からです。皆さんはこれを信じなければなりません」という御言の理解(韓鶴子女史の無原罪聖誕問題)に関する教義担当者としての率直な疑問を韓国の天一国最高委員会に問い合わせた内容である。
内容は、既存の文鮮明師御言を引用したもので次の二点である。
1)母は長成期完成級で迎えるのであるから、無原罪で迎えたのでは原理的につじつまが合わない。
2)16万訪韓摂理で文鮮明師が語られた御言との整合性がとれない。
その後、韓国の天一国最高委員会(金栄輝会長)からいかなる解答があったかは不明であるが、翌年2015年には、日本家庭連合が韓鶴子総裁の独生女論を受諾の方向性に舵を切ったことだけは間違いない事実である。
ただし、日本家庭連合の受諾内容は、「父母ともに無原罪聖誕論」としてである。
本来の韓鶴子総裁の主張は以下のようになる。
韓鶴子女史の主張は、自分は無原罪聖誕の独生女、文鮮明師は原罪生誕であり、16歳でイエス様の召命を受け、独生子(無原罪)となったという見解である。
●証拠資料その2
【天一国時代を迎えるための成約摂理解説』(副題:16万人訪韓修練会のみ言集大成)】初版2019年3月19日

(*信徒から抗議を受け発刊から6ヶ月ほどで絶版となった。)
■■問題となる記述箇所01(目次 第四章第二節・独り娘の誕生)
第四章 再臨主と独り娘の誕生
第二節 独り娘の誕生
一、キリスト教の歴史は独り娘を求めるための歴史
二、真のお母様は神様を根として現れた主人公
三、非原理的集団側の悪意のあるみ言の誤訳と隠蔽
四、真のお母様が公式の場で語られたみ言「原罪なく生まれた独り子、独り娘」
五、「真の母の無原罪誕生」の否定こそ非原理的
■「問題となる記述箇所01」に対する私の見解
⇒副題が「16万人訪韓修練会御言の集大成」とする著書に突然「第四章第二節(独生女論)」を割り込ませた意図がまったく理解できない。
■■問題となる記述箇所02(周藤健先生の序文①)
『真のお父様が、「完全なアダムが造られた場合には、完全なエバが復帰されるというのです。完全なるプラスが現れた場合には、完全なるマイナスは自動的に生まれてくるようになっています。それは創造の原則です。・・・完全なる男性が生まれた場合には、完全なる女性が生まれるようになっている」(『御旨と世界』694頁)と語られているように、再臨主が探し出されて「小羊の婚宴」を挙げるべき独り娘は、神の血統を持った「無原罪」の女性として誕生する。
■「問題となる記述箇所02」に対する私の見解
⇒「御旨と世界』出版当時に、このような御言理解をした信徒は一人も存在しなかったであろう!
■■問題となる記述箇所03(周藤健先生の序文②)
『本書は、既に1996年に執筆し、まとめた内容を真のお父様が精読してくださり、日本語だけでなく、韓国語と英語にも翻訳し、すぐに出版するように指示を受けていたものである。諸事情により、出版が遅れていたのであるが、その原稿に基づいて、今回まとめ直した。』
■「問題となる記述箇所03」に対する私の見解
⇒信徒に第四章第二節(独生女論)の内容が、さも16万訪韓摂理で文鮮明師が認めていたという信徒に対するミスリードを犯しているのである。
■■問題となる記述箇所04(第四章第二節)
『真のお母様は、聖婚記念日とは「原罪なく生まれた独り子、独り娘が、天の願いに従って小羊の婚宴を挙げた日」であると語っておられる。ここで語っておられる「小羊の婚宴を挙げた日」が、文鮮明・韓鶴子総裁夫妻の「聖婚記念日」を指しておられることとからすれば、「原罪なく生まれた独り子」とは文鮮明師のことを、そして「原罪なく生まれた・・・独り娘」とは韓鶴子総裁のことを語っておられるのは明白である。』(210頁)
■「問題となる記述箇所04」に関する私の見解
⇒この本は教理研究院監修となっている。つまり周藤先生の著作というよりも、日本家庭連合(教理研究院)の公式見解を示すための本なのである。そして、その見解は、「父母ともに無原罪聖誕論」なのである。
●「証拠資料その2」の解説
『天一国時代を迎えるための成約摂理解説』(副題:16万人訪韓修練会のみ言集大成)で周藤健先生に代弁してもらった、日本家庭連合(教理研究院)の出版意図はどこにあったのであろうか。
日本家庭連合の出版意図は次の三点と推察される。
●第一の出版意図
第一資料「天一国最高位委員会各位」宛ての『御言の理解に関するお伺い書』で未解決であった、「独生女論」問題に対する日本家庭連合の公式見解を文書で表明する。
●第二の出版意図
「独生女論」に対して、日本家庭連合(教理研究院)の公式見解を「父母ともに無原罪聖誕論」とする。
●第三の出版意図
日本家庭連合(教理研究院)は、「統一原理(原理講論)」を真理体系として保持する。そのために「独生女論」と「統一原理」の共存(両立)の道を模索していく。
その決意表明は、周藤健先生の序の冒頭に現れている。
『真のお父様(文鮮明先生)は、「原理」を大系化した『原理講論』に対し、「『原理講論』は、劉(孝元)協会長が書いたのではありません。一ページ、一ページ(先生の)鑑定を受けました。私が許諾せずには手を加えることができません」(『文鮮明先生マルスム選集』226巻268頁)と語っておられる。』
●証拠資料その3
『神日本「真の父母論」特別2日研修講義案』(*いわゆる「独生女論」講義案)
●証拠資料その3【神日本「真の父母論」特別2日研修講義案】(*いわゆる「独生女論」講義案)に対する解説
この講義案は、韓国家庭連合(天の父母様聖会)の韓鶴子総裁の「独生女論」(韓国鮮文大学神学部論文集成)を講義せよ!との圧力に耐えかねて作成されたものである。
日本家庭連合(教理研究院)は、以下の三つの方針で作成したと推測される。
●第一の視点
具体的な「独生女論」の主張は必要最低限に止め、一般信徒から疑義が提出され、神学論争に発展しないよう、あいまいな表現に留めておく。
●第二の視点
教義面では、「父母ともに無原罪聖誕論」にとどめ、統一原理講義が継続できるような、必要最低限の神学的素地を確保しておく。なぜなら、「文鮮明師16歳血統転換説」を認めてしまうと、統一原理の復帰原理とあまりに乖離しすぎて、修復可能性がなくなるからである。
●第三の視点
「統一原理」の神学にさも抵触していないようにカモフラージュしながら、独生女論の主張に沿うように「成約摂理史の再解釈」で問題の解決を図る。
つまり、上記の『神日本「真の父母論」特別2日研修講義案』(*いわゆる「独生女論」講義案)は、日本家庭連合(教理研究院)が、韓国本部の「独生女論」宣教圧力に最大限抵抗をしめして制作された、折衷案としての講義案に他ならない。
●おわりに
日本家庭連合(教理研究院)は、まがりなりにも、「父母ともに無原罪聖誕論」と、「統一原理講義存続のための「原理講論」廃棄阻止」の二点において、韓国本部に反旗を翻した抵抗勢力(レジスタンス)だったわけである。
時代が中世であれば、法王権に逆らった異端勢力と認定されて、教理研究院の職員は真っ先に「火あぶりの刑」に処されたであろう。
なぜ日本家庭連合は、できうる最大限の知恵で韓国本部に逆らったのであろうか。
私が推察するに、教理研究院の職員は【統一原理】が真理体系として絶対普遍の真理と確信しており、一方、韓鶴子総裁の主張する【独生女論】を真理としては認めず、一過性の伝染病と理解しているのであろう。
つまり、正統な真理体系である【統一原理】に戻る時代が到来することを望んでいると私は信じている。
そこにはもちろん、日本家庭連合の現実的な課題もある。
原理講論を破棄し、統一原理講義を廃止したら、信徒教育ラインは崩壊し、伝道推進の方策も壊滅してしまうからである。
宗教法人解散命令が確定した時に、日本家庭連合が選択する道は二つしかない。
●第一の道:
韓国家庭連合(天の父母様聖会)の軍門に降り、韓国シャーマン宗教の根本教義である「独生女論」を全面的に受諾、韓国植民地支配を受け入れ、献金奴隷の道に服する道が第一の道である。(また韓国総会長支配に戻るであろう)
●第二の道:
第二の道は、天の父母様聖会の根本教義【独生女論】をきっぱり拒絶し、文鮮明師の解明した【統一原理】に全面的に回帰する道である。なぜなら、【統一原理】と【独生女論】は二律背反理論であり、補完理論ではないからである。
目覚めよ!日本家庭連合!
第二の道は第三の道(神が願う道)に通じている。
それは文亨進様・ヨナ様御夫妻の世界平和統一聖殿に帰還する道なのである!
祈り。アージュ!
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●文亨進様説教集 『沈黙を破って』
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