●はじめに
前回の連載3回を総括します。
文鮮明師の摂理期間(生涯路程)の摂理的貢献を100%とすると、韓鶴子総裁統治(基元節から日本家庭連合解散命令が下る2025年迄)の摂理的貢献は0%と総括せざるを得ません。
ところが、厳密に判断すれば、0%どころか、文鮮明師の築き上げた摂理的伝統を次々に破壊したのですからマイナス100%評価でも不足なのです。
私は東京の摂理会議で、ある日本12双祝福家庭局長の本音のぼやきを聴きました。
『韓鶴子総裁は何も摂理を推進していないのに、なんで摂理献金があるんだろう?』(笑)
笑ってはいけません。
これが松濤本部幹部の率直な感想なのです。
それどころか、あと2ヶ月後には、宗教法人は消滅し、摂理機関職員は全員解雇され再就職できないとしたら尚更深刻にならざるを得ないのです。
日本家庭連合が、韓国家庭連合の植民地支配の下にあると仮定すると、今回の宗教法人解散命令の責任を日本会長に一方的に背負わせるのはお門違いです。なぜなら日本植民地支配の総督は、方相逸氏(神日本大陸会長)だったからです。
さらに、方相逸氏(神日本大陸会長)と、徳野英治氏(神日本天議苑長)はすでに解任された。人事権を完全に掌握しているのは韓鶴子総裁なのです。結果的に、今回の日本家庭連合に対する宗教法人解散命令の責任は、韓鶴子総裁自身が背負わなければならないのです。
日本国政府もバカではありません。一つの宗教法人の法人格を取りあげることは、本腰をいれ120%の日本国民の世論の同意という勝算がなければ、踏み切れる事案ではないのです。
教団関連の詐欺案件の裁判証拠資料や、違法献金の被害者の聞き取り証拠だけが実質的な判断材料ではないのです。この教団がトータル価値として、日本や世界の公益にかなう団体なのか否か、その献金集めの「目的」まで判断材料として、裁断を下したのは明らかなのです。
結論として、韓鶴子総裁主導の韓国家庭連合本部の「韓国清平バチカン化構想」(天苑宮建設)に、日本国民の膨大な資金を投入する公的価値はどこにも見いだされなかったのです。
●「韓国清平バチカン化構想」とは何か
韓国清平修練院は、韓鶴子総裁の母親であるホンスネ大母様が聖和されてのち、文鮮明師公認の基に、文興進様と大母様が霊界で主管される先祖解怨と先祖祝福を執行する施設として1990年代後半に設立されました。
いろいろ問題の多い金孝南訓母は、大母様が地上で働かれる霊媒師として、2015年の解任まで清平修練院の総責任者として、韓鶴子総裁の参謀格の懐刀として家庭連合の影の実力者として君臨しました。
韓鶴子総裁とりましては、霊界の大母様が主管する清平修練院は、自分にとっても韓氏にとっても思い入れの深いホームグラウンドに他なりません。
●ローマカトリック教会と「家庭連合」は親和性が高い。
ローマカトリック教会も「家庭連合」も法王(総裁)を頂点とするヒエラルキー組織です。それも強固な一元管理組織なのです。
法王は地上のキリストの代理者であり、絶対不可侵で神聖な存在とされます。
バチカンには、華美に装飾された壮麗な建築物がならびます。
韓鶴子総裁が、天苑宮の内部装飾を何度もやり直しをさせ、莫大な献金を投入し完成を目指すのか。ここが、ローマカトリック以上の地上の権威者としての威信をかけた主戦場と位置づけているからに他ならないのです。
●天苑宮建設に投じられた資金は500億以上といわれる
莫大な日本信徒の献金を投じて、今年5月の完全竣工を目指し建設されている「天苑宮」ですが、多くの問題点が指摘されています。
「独生女論」によって書き換えられた、独生女史観を反映した建築物の内装は、韓鶴子総裁が地上における女性メシヤを権威づけるための動機で構成されているのです。この姿は文鮮明師の対象各位にある謙虚な女性の奉献物ではないからです。
このような、「三代一人娘の聖誕による女メシヤ」を理論的主柱に展開されている「独生教」の中核的な神殿は、再臨主文鮮明師の統一史観に基づく構成ではなく、韓鶴子総裁が「原理講論」を否定し、自らの「独生女論」教育を推進する理由もここにあります。
●神は創世記で堕落人間の建設したバベルの塔を壊された
文鮮明師の摂理的な出発の原点は、真理のみ言(原理)の復帰であったのです。
ところが、韓鶴子総裁に、真理のみ言の原点は、どこにもみあたらず、自らの権威を誇示する地上の万物に過ぎない神殿建設から出発しているのです。
●聖書には創世記11章に「バベルの塔」に対する神の警告のみ言があります。
『1全地は同じ発音、同じ言葉であった。 2時に人々は東に移り、シナルの地に平野を得て、そこに住んだ。 3彼らは互に言った、「さあ、れんがを造って、よく焼こう」。こうして彼らは石の代りに、れんがを得、しっくいの代りに、アスファルトを得た。 4彼らはまた言った、「さあ、町と塔とを建てて、その頂を天に届かせよう。そしてわれわれは名を上げて、全地のおもてに散るのを免れよう」。 5時に主は下って、人の子たちの建てる町と塔とを見て、 6言われた、「民は一つで、みな同じ言葉である。彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう。 7さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し、互に言葉が通じないようにしよう」。 8こうして主が彼らをそこから全地のおもてに散らされたので、彼らは町を建てるのをやめた。 9これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。』(創世記11章1節~9節)
歴史が示している事実は、堕落した法王権に基づくヒエラルキー組織と構造物は、ルターやカルヴァンに代表するの宗教改革者によって刷新されなければならない運命にあるという一事です。
●清平修練院の源流は日本の「天地正教」から
199年代に突然登場した、韓国清平修練院。統一教会理念は、基督教神学が基になっているとばかり信じていた日本信徒にとって、清平役事の登場は、まさしく「未知との遭遇」とも呼ぶべき衝撃だったのではないでしょうか。
ただし、日本には「天地正教」という伏線がありました。詳細は省きますが、日本人にも降霊をする霊場は多数存在しますし、文化として根付いていることも事実です。
●李氏朝鮮時代の両班と巫俗の関係
何冊かの韓国土着宗教に関する研究書を読みますと、李氏朝鮮時代の韓国共同体は、朱子学を学ぶ両班(縦的霊的中心者)と、一対となる韓国土着のムーダンというシャーマン(横的霊的中心者)が「クッ」という神を憑依させお告げをする役割をになってきたことが分かります。
まとめますと、朱子学が国教の韓国で、両班は霊的位相を高める縦的霊的中心者であり、シャーマンは対象各位の降霊者として位置づけられていたことが分かります。この形式は、日帝統治時代から戦後にかけ劇的変貌をとげ、両班にかわり基督教会がその使命を引き継ぎ、巫俗は韓国土着の宗教形式として命脈を保ってきました。
ヨイド純福音教会等のメガチャーチは、韓国特有の基督教霊性と巫俗文化の霊性を統合した形式として理解できると思います。
ここでの結論は、あくまでも、統一教会の歴史において、統一教会(基督教神学)が縦的主体格摂理であって、清平修練院を中心とする先祖祝福役事は横的対象格の摂理であったのです。
●清平修練院が統一教会の中核摂理ではない
前項の結論のように、統一教会の本流は、教会であり、韓国清平修練院にあるのではありません。
韓鶴子総裁統治12年は、統一教会の歴史を主客逆転させ、「独生女論」を創作し定着を図った神の摂理に逆行した歴史であると結論づけることができます。
●おわりに
日本の家庭連合は、宗教法人の解散命令直前で、本部や地方教会の整理業務でたいへんな状況だとおもいます。
しかし、韓国本部そのものが、韓国政府から脱税容疑で査察を受ける事態になっています。
家庭連合の韓鶴子総裁統治は、神の摂理からの離反の12年です。
韓国清平の運営も、早晩、崩壊するであろうことは歴史が証明しています。
祈り。アージュ!
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