
南米麻薬関連報道と信頼回復に関する〔平信徒協議会〕声明
副題:〔平信徒協議会〕は断罪を目的とするのではなく、教団の公正性と透明性を守るため、重大な疑惑案件について独立した調査と公職適格性の検証を求めます。
また、真のお母様の裁判にさらなる困難をもたらす要因については、協会の指針であるISO規定に基づき、事前に解消してくださるよう切にお願い申し上げます。
◆1. 問題提起の目的
〔平信徒協議会〕は、最近国内外の有力メディアで報じられている南米関連問題を、極めて重く受け止めています。
私たちがこの問題を提起する理由は、特定の個人を攻撃したり名誉を傷つけたりするためではありません。
真の父母様の尊厳ある名誉と家庭連合の未来を守り、次世代が誇りに思える信頼される教団を築くための、平信徒としての最低限の責任であり真心からの訴えです。
公正さと透明な責任こそが、真の父母様のみ言を実践し教団を守るための最も基本的な条件です。
◆2. 報道および司法記録を通じて確認された事実関係
海外の信頼できる司法機関および報道機関の客観的な記録を通じて明らかになった事実は次のとおりであり、これは教団指導部が決して軽く見過ごしてはならない重大な警告です。
(1)国際組織および資産の管理不備
■米国裁判所の確定判決
教団傘下の国際組織で南米責任者として活動していた人物が、米国連邦裁判所において国際資金洗浄共謀の容疑で有罪と認定され、2022年に実刑(懲役33か月)を宣告されたことが、米司法省の公式資料により確認されています。
特にこの過程で、教団の象徴的な海外資産であるNY所在の「ニューヨーカー・ホテル」などが言及されたことは、私たちに大きな衝撃を与えました。
■海外土地管理の空白
海外通信社『ロイター』の報道によれば、パラグアイ・チャコ地域における違法航空滑走路の摘発過程で、教団所有の土地が含まれていたことが明らかになりました。
たとえ教団関係者が直接関与した証拠はなかったとしても、国際犯罪組織が教団資産を悪用できるほど、現地の管理・監督体制に深刻な空白があったことが証明されました。
(2)内部報告書(TM報告書)によって明らかになった危険性
最近報道された内部文書には、南米地域における資金運用疑惑と、それに伴う現地の司法上のリスクを回避するため、主要責任者が急きょ帰国した状況などが記されています。
教団はこれに対し、「『TM報告書』は欺瞞によって事実関係が歪曲されたものだ」と対外的に説明しています。
しかし疑惑は事実に基づいて解消されるべきものであり、これを明確に究明する浄化の過程が必ず必要です。
◆3. 平信徒たちが懸念する構造的危機
現在、食口たちが最も懸念しているのは、個別事件の是非を超え、このような事態を予防し、事前に排除できなかった教団の構造的システムの欠如です。
●指導者検証システムの麻痺
重大な疑惑や司法上のリスクが発生した人物に対し、事後検証や職務排除などの最低限の予防措置すら行われていません。
●海外資産および国際組織の不透明性
食口たちの血と汗と涙の献金によって形成された資産が、現地でどのように管理・運用されているのかを監視できる独立した監査機能が不足しています。
●コミュニケーションの欠如
現場の平信徒・食口に対して明確な説明や合理的な釈明を提供するのではなく、沈黙と弁明に終始し、教団内の不信を拡大させています。
◆4. 〔平信徒協議会〕の4大要求事項
現在、教団法務チームの対応が終わったとしても、それで終わりではありません。
合同捜査本部による捜査の波は、特検とは比較にならないほど大きなものとなる可能性があり、教団が今後直面し得るさらに大きな法的・社会的リスクを事前に克服するため、次の措置を強く求めます。
●第一に、独立した真相調査委員会を設置してください。
教団内部の人物だけでなく、外部の客観的な法律・会計専門家も参加し、南米資産および資金疑惑の実態を透明に解明しなければなりません。
●第二に、疑惑の責任者に対する「公職適格性審査手続き」を設けてください。
ある被告と近い人物を重要ポストに任命することは、今回の行政院長問題だけで十分です。これ以上行わないでください。
重大な社会的・法的疑惑が提起されている国内外の責任者については、事実関係が明確に解明されるまで、関連職務から暫定的に排除してください。
それが教団を守るための予防策です。
●第三に、国際組織および米国・南米など海外資産運営に対する定期監査制度を制度化してください。
●第四に、調査の過程および結果を、すべての食口に対し一点の疑惑も残さない形で透明に公開してください。
◆5. 重要指導者の皆様への訴えと慎重な提言
真のご父母様を最も近くでお支えし、教団発展のため長年献身してこられた国内外の主要指導者の皆様のご労苦と功績について、平信徒たちは十分に理解しており、深く尊敬しています。
しかし最近、〔平信徒協議会〕には、真のお母様の許可によって免職された、あるいは免職が予定されていたとされる宣教本部の中核責任者、アメリカ天心苑の責任関係者、そして食口たちから見て、麗水・首都圏・江原圏・清平団地など多くの教団資産を動かしていた、ある被告と特別に親しい大学責任者、教団機関や企業の責任者など、真のご父母様の厚い信任と愛を受けてきた一部人物に関し、公的資産の運用および管理不備についての具体的な情報提供が継続して寄せられており、その内容も決して軽いものではありません。
私たちは当事者に対する法的告発や、対外的な詳細内容の公開といった極端な方法を望んでいるわけではありません。
それは、真のご父母様から認められるだけの功績があった可能性もあると考えているからであり、また「許しなさい」と語られた真のお母様のみ言に従うためでもあり、私たちすべての基盤である家庭連合と真の父母様に、さらに大きな傷を与えることになりかねないからです。
しかし、明らかなことは、今後は違うということです。
したがって現在、重大な疑惑の中心に立っている、あるいは公職遂行において私利私欲や管理不備の責任があると自ら判断される指導者の方々には、新たな任期の公職を引き受けず、自ら一歩退いていただくよう慎重にお願い申し上げます。
現職を離れ、真相究明に協力することは、責任追及を受ける恥ずべき行為ではありません。
むしろ真のご父母様の恩恵に報い、食口たちに不幸を共有させないという、指導者としての品格ある決断です。
自ら手放す時、後日すべての誤解が解けたならば、その名誉はさらに大きく、美しい形で戻ってくることでしょう。
◆6. 結論
私たちは誰かを破滅させたり、断罪したりするためにこの文章を書いているのではありません。
真のご父母様を守り、家庭連合を守り、私たちの未来世代に恥じることのない教団を残すためなのです。
今、教団に必要なのは沈黙を強要することでも、感情的な非難でもありません。
公正な調査、透明な検証、そして指導層による責任ある退任と改革です。
〔平信徒協議会〕は今後も「真実は必ず明らかになる」という核心課題を掲げながら、教団の完全な信頼回復と、真の父母様・真の家庭・天愛祝承子様方の保護と安寧のために祈り続け、公正と愛が息づく健全な家庭連合を築くために最善を尽くしていく所存です。
2026-05-31
〔世界平和統一家庭連合 平信徒協議会〕一同
◆◆【平信徒協議会・声明】解説
1. この声明の核心
この声明の中心は、次の一点です。
たとえ教団が麻薬取引に直接関与していなかったとしても、教団所有地や教団関連組織の周辺で重大な国際犯罪リスクが発生した以上、管理責任・監査責任・人事責任を曖昧にしてはならない、という訴えです。
ロイターは、2022年7月にパラグアイ・チャコ地域で摘発された5本の違法滑走路のうち4本が統一教会所有地上にあったと報じています。ただし同時に、ロイターは「統一教会または教団メンバーが薬物密輸に関与した証拠は見つけていない」とも明記しています。つまり、声明が問題にしているのは「教団が麻薬犯罪をした」という断定ではなく、犯罪組織に利用され得るほど海外資産管理が空洞化していたのではないかという点です。
2. 背景となる公開事実
この文書が根拠としている事実には、一定程度、公開資料で確認できるものがあります。
第一に、パラグアイの元国会議員シンシア・タラゴ氏と夫は、FBIのおとり捜査に関連する国際資金洗浄事件で有罪となり、33か月の実刑判決を受けました。米司法省の資料では、タラゴ氏らが麻薬密売人を装った人物から資金を受け取り、約80万ドルを送金網で洗浄したと説明されています。
第二に、ロイターは、タラゴ氏が統一教会系団体IAPPの南米責任者を務め、2018年にニューヨーカー・ホテルでの教団関連イベントに参加していたこと、そこでFBIのおとり捜査員と接触したことを報じています。これが声明中の「教団の象徴的海外資産であるニューヨーカー・ホテルが言及された」という部分につながっています。
第三に、韓国メディアは、いわゆる「TM文書」に南米問題や資金運用疑惑、現地司法リスクを避けるため責任者が韓国へ戻った経緯などが記されていると報じています。ただし、これはあくまで報道ベースであり、文書内容の真偽、解釈、責任範囲については独立調査が必要です。
3. 文書の狙いは「韓鶴子総裁裁判への防波堤」
この声明は、単に南米問題だけを扱っているのではありません。むしろ、現在韓国で進行している韓鶴子総裁関連の裁判・捜査に、さらに不利な材料が加わることを恐れています。
韓国では、検警合同捜査本部が統一教会の政教癒着疑惑や資金問題を捜査しており、2026年5月には天正宮などへの家宅捜索、280億ウォン現金の横領資金可能性の捜査も報じられています。 また、韓鶴子総裁の拘束執行停止は2026年6月30日まで延長されています。
そのため声明は、【疑惑を放置すれば、韓総裁の裁判にも悪影響を及ぼす。だから事前にリスク要因を除去すべきだ】という危機管理文書になっています。
4. 4大要求の意味
声明の4大要求は、非常に実務的です。
第一の「独立真相調査委員会」は、内部調査ではなく、外部の法律・会計専門家を入れた調査を求めています。これは、教団内部だけで処理すると「身内のかばい合い」と見られるためです。
第二の「公職適格性審査」は、疑惑のある人物をただちに有罪扱いするのではなく、少なくとも事実確認が終わるまで重要ポストから外すべきだという考えです。これは企業でいえば、コンプライアンス上の一時職務停止や利害関係者排除に近い発想です。
第三の「海外資産の定期監査」は、南米、米国、その他海外法人・関連団体の資産が、どのように保有・管理・売却・移転されているのかを定期的に検証せよという要求です。
第四の「結果公開」は、献金した食口に対する説明責任です。つまり、献金によって形成された資産は、指導者個人や一部幹部の私的資産ではないという信徒側の強い意識が表れています。
5. 第5章が最も政治的に重要
この文書で最も踏み込んでいるのは第5章です。
ここでは実名を避けながら、宣教本部、米国天心苑、大学責任者、教団関連企業、麗水・首都圏・江原圏・清平団地などに関わる人物について、平信徒協議会に具体的な情報提供が寄せられていると述べています。
つまり、声明は南米問題を入口にしながら、実際には教団全体の資産運用、人事、側近政治、特定被告との近接関係にまで問題を広げています。
ただし、実名を出していないため、外部から見れば証拠は未提示です。そのため法的には、「告発文」というより、内部に向けた警告文・自浄要求文と見るべきです。
6. この文書の強みと弱点
強みは、感情的な批判だけでなく、具体的に「独立調査」「公職適格性審査」「海外資産監査」「結果公開」を求めている点です。これは単なる不満表明ではなく、制度改革の提案になっています。
一方で弱点もあります。たとえば「管理空白が証明された」という表現は、少し強すぎます。ロイター報道で確認できるのは、教団所有地上に違法滑走路が存在したこと、教団側が違法行為を認識し当局に通報していたこと、そして教団関係者の関与証拠は見つかっていないという点です。そこから「管理不備の重大な疑い」は言えますが、法的な意味で「証明」と言い切るには、さらに独立調査が必要です。
また、「合捜本の波は特検と比較にならないほど大きい可能性がある」という部分は、現時点では予測です。実際に韓国の合同捜査は拡大していますが、どこまで南米問題に波及するかはまだ確定していません。
7. 総合評価
この声明は、家庭連合内部から出たものとしてはかなり重大です。
なぜなら、従来の教団内文書にありがちな「真のお母様を守る」「教団を守る」という言葉を使いながら、その結論として、指導層の退任、疑惑人物の職務排除、外部専門家による調査、資産監査の制度化を求めているからです。
つまりこの文書は、反教団的な非難文ではなく、むしろ信仰的忠誠を前提にした「内部浄化要求」です。しかし内容は非常に厳しく、教団指導部に対しては、沈黙や弁明ではなく、具体的な責任処理を迫っています。
結論として、この声明の本質は、南米麻薬報道をきっかけに、家庭連合の国際資産・側近人事・監査制度・説明責任を全面的に問い直す改革要求文だと言えます。

