●はじめに
『かなり前からの私の持論ですが、新しい宗教の教祖というのは、40代、50代はまだまだ若いんです。若い教祖にはいろいろな誘惑というか、サタンのささやきがあり、時に道を誤ることが生じます。若い時代の文先生にも、そうした危険な言動、危険な指示、危険な行動があったはずです。ですから、私は文先生に対しては、孔子様のように、早く70際を越えていただきたいと願っていました。晩年の文先生は穏やかになりました。』(「大江元広報部長懺悔録」179頁)
大江さんの懺悔録の第11章「今後の教団について」の上記記述から、大江さんは日本統一教会幹部として、文鮮明師には女性問題が存在すること。かつそれが問題であったと認識していたことが分かります。
しかし、日本統一教会は『文鮮明師の女性問題は存在しない』と一貫して否定してきましたし、大江さんも、本部広報部長として、そのような公式見解を堅持してきたと思います。
ここに、大きな矛盾がございます。
結論から申し上げます。
韓鶴子総裁の文鮮明師背信のもう一つの理由は、文鮮明師の『女性問題疑惑』にあったのです。
今回は、この問題を解明します。
解明01
統一教会の『原罪論』としての『堕落論』は
キリスト教神学上の歴史的貢献である。
二千年のキリスト教神学史において、創世記三章、人間始祖アダムとエバの堕落問題(原罪問題)は、百花繚乱、神学者の統一見解がなく、いまだ解決されていません。
カトリック教会を始め、キリスト教保守派の主要教義である伝統的『原罪論』は、アウグスティヌスにより確立しました。人間始祖アダムとエバの背信(堕落)により、神と人間は断絶され、人類は今に至るまで血統的に『原罪』を継承しており、『原罪』清算の唯一の権能はメシヤにあると理解します。
この『原罪論』を近代神学界に再興したのがアメリカの神学者「ジョナサン・エドワーズの『原罪論』(新教出版社)で、ラインホルド・ニーバーはエドワーズの思想を継承しつつ、『原罪論はキリスト教の教義の中で唯一、万人が経験的に確認できる教義である』と指摘しました。
この正統『原罪論』の系譜を継承し、啓示により完成奉献したのが文鮮明師の統一教会『堕落論』(『原理講論』第二章『堕落論』)です。
文鮮明師は神学上始めて、蛇に象徴される天使長ルーシェルとエバが霊的な姦淫を犯し、アダムとエバは時ならぬ時に肉的堕落を犯したことを、聖書の聖句を解明しながら、具体的実相として解明したのです。
解明02
統一教会の復帰摂理における『血統転換論』もまた
キリスト教神学史上、画期的な貢献である。
いずれ歴史が証明することと思います。
既成キリスト教神学には、文鮮明師が解明したような『復帰摂理』の基本公式は存在しません。この要因は、解明01の『堕落論』が解明できなかったことにあります。
『アベル・カイン復帰公式』から『アダム家庭』『ノア家庭』『アブラハム家庭』と旧約聖書の「創世記」に登場する、歴史的中心家庭を連結してきた神の復帰摂理の公式は、キリスト教神学には、まったく解明されていません。
更に、統一教会の一般信徒にさえ公開されてこなかった、特別講義があります。
『血統転換講義』です。
しかし、この講義内容を解説した、説教集は存在します。
神山威会長が、文鮮明師とともにダンベリー刑務所に収監された際のみ言訓読精誠の恩恵の基に編纂された昭和60年8月20日初版発行の『御旨と世界』です。
この『御旨と世界』に収録されている文鮮明師が1970年10月13日水沢里修練所で語られた『血統転換』と1972年4月1日フランス「パリ教会」で語られた『復帰の道』いう説教です。
新約聖書の最初は『マタイによる福音書』ですが、その第一章の冒頭は、イエス・キリストの系図から始まります。これが難解で聖書につまずく方が多いと聞きます。しかし、あえて神はこの系図を冒頭にもってきたのには、明確な理由がございます。
それは、イエス・キリストがなぜメシヤなのか、もっと丁寧に書きますと、イエス様がなぜ人類の「原罪」を清算できる無原罪聖誕の「メシヤ」なのかという根源的な秘密が記されているからなのです。
聖書神学書が解明することができなかった、「淫乱の女」たちが系図に登場する理由。
実はイエス・キリストの無原罪聖誕に大きく貢献した「タマル」「ルツ」「バテシバ」といった女性たちは、メシヤを地上に生誕させることに貢献した「聖なる女性たち」だったのです。
解明03
韓鶴子総裁の『背信』理由の二番目。
文師の女性問題を「信仰的に」とらえることができなかった。
韓鶴子総裁の文鮮明師「背信」理由の第一番目は、既に解明した、清平修練院にあつまった「献金」つまり「地上の巨万の富」が原因です。
しかしながら、もっと本源的、かつ根本的主原因がございます。
それが、大江益夫元広報部長も指摘しておられた、「文鮮明師の女性問題疑惑」です。
歴史的には、統一教会の教祖の女性問題の指摘は、草創期から連綿と続いてきた批判であり、目新しい問題ではありません。
事例をあげれば、元日本共産党員・萩原遼氏が書いた『淫乱のメシヤ文鮮明伝』や、朴正華氏の書いた『六マリヤの悲劇・真のサタンは文鮮明だ』といった本が存在します。
このような問題が単なる、共産主義者や離反信徒のゴシップ・怨嗟の類いであれば時間が解決すると思われます。
核心的問題は、韓鶴子総裁自身が、文鮮明師「聖和」以後に突然、文鮮明師の女性に関わる問題を、「文師のしっぽ問題」として幹部に辛辣に批判を始めたことです。
韓鶴子総裁が主張する『独生女論史観』によれば、文鮮明師の第一の妻や第二の妻との聖婚も、倫理的な破婚であると主張しており、朴正華氏が主張する「六マリヤ問題」に対しても、「文師のしっぽ問題」として、幹部を集めた集会で、明確に断罪しているわけです。
韓鶴子総裁が、公的集会で文鮮明師の過去の業績を一切称賛せず、文鮮明師を「失敗メシヤ」と断罪する一方、自らを無原罪聖誕の女メシヤとする「独生女論」を主張している事実こそが、この問題が「背信」の真の動機であることを立証しています。
実は私は、久保木修己会長が国際勝共連合会長時代の管区長から、久保木会長から直接管区長会議で「六マリヤ問題の原理的な意味」の詳細な解説を受けていたのです。その時は、アベル型カイン型が蘇生・長成・完成の三段階で(2×3=6)の6人の女性であるとの説明であったと記憶しています。
おどろくことに、韓鶴子総裁は、文鮮明師の解明した「復帰摂理」や「血統転換問題」を、聖書を基にした神学問題の次元で理解できていなかったようです。
私は、韓鶴子総裁のこの解釈は完全に間違っていると信じます。
解明04
「六マリヤ問題」をどう理解すべきか
以下に紹介する動画は、文亨進様が設立した「世界平和統一聖殿」の信徒が制作した「六マリヤ問題」を解明する動画です。短く簡明にまとめられておりますので、こちらを御覧いただくのが、理解の早道であると信じます。
●おわりに
文鮮明師が解明した『堕落論』『血統転換講義』の核心である「性の絶対性」について、文鮮明師が破倫を犯していたと主張し、「失敗メシヤとして断罪」しているのが、『独生女論』の全体骨子です。
韓鶴子総裁のこのような主張は許されるものでしょうか。
韓鶴子総裁がパッチワークで統一教会教義を修復しようとも、韓氏が「三代つづく一人娘の家系」であるとの理由から「女メシヤ」である根拠は生まれないと思います。
そもそも、韓鶴子総裁が主張するように、文鮮明師が「しっぽのついたメシヤ」であるとするならば、韓鶴子総裁自身も「真の父母ではなかった」ことを告白しているわけです。信徒を偽っていたことにならないでしょうか。
結論として、日本統一教会が一般信徒に行うべきことは次の三つと思われます。
(一)最初に着手すべきは、『独生女論(天の父母様神論)』講義案を出版し、日本の一般信徒に公開すること。
(二)講義案を基に、韓鶴子総裁が主張する「メシヤのしっぽ問題」を分かりやすく一般信徒に説明すること。
(三)その実施前提の上で、納得した一般信徒からのみ、特別献金を要請するべきだと思われます。
日本統一教会(家庭連合)が、一般信徒の混乱を解消するために『独生女論(天の父母様神論)』を速やかに、すべての信徒に説明いただくことを、祈ります。
祈り。アージュ!
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祈り。アージュ!