●はじめに
家庭連合(天の父母様聖会)が、「韓鶴子女史がアボニム聖和後の天一国統治を委ねられた」と主張する根拠が以下の三点存在します。
01)第一点は、文鮮明師が「お母様は第二教主だ」と語られたみ言の存在。
02)第二点は、2010年から2011年にかけて文鮮明師が巡回講演された「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」で宣布された『真の父母様御夫妻は、最終一体を成して完成、完結、完了』というみ言を宣布。
03)第三点は、文鮮明師聖和前の「文鮮明師最後の祈り」と韓鶴子女史に対する「オンマありがとう!オンマたのんだよ!」という御言。
以下にこの三点を解明してまいります。
■第一の解明 文鮮明師が語った「お母様は第二教主だ」というみ言
このみ言は、光言社で発行している『真の父母の絶対価値と氏族的メシヤの道』というみ言集が、まさしくこの目的のためにまとめられた本でありますから、そこから引用します。
■引用御言01
『真の父母の聖婚から三十年たって女性解放を宣布したというのです。ですから、先生が一人でいても真の父母様の代身であり、お母様が一人でいても真の父母様の代身です。ですから、先生が第一教主、その次に、お母様は第二教主だということです。』(201-126,1990・3・27)
■引用御言02
『お母様を中心として皆さんが一体になっていかなければならない時が来ました。もう先生がいなくても、お母様が代わりにできる特権を許諾したというのです。お父様がいないときは、お母様のことを思わなければなりません。そのように理解して、先生の代わりにお母様に侍る心をもち、祈祷もそのようにするのです。今までは先生を愛してきましたが、これからはお母様を愛さなければなりません。これからはお母様の時代に入っていくことを理解して、特に女性たちはそのようにしなければなりません。ここにおいて、先生が第一教主であれば、お母様は第二教主であると世界的に宣布し、天地に宣布します。』(265-310、1994・11・27)
■引用御言03
『お母様は、第二教主の資格がありますか、ありませんか。大講堂に立って凜々しく、男性のような度胸をもってお母様以上に講演できる人は手を挙げてみてください。お母様から多くのことを学んだのではないですか。お母様がここまで立派にできるとは夢にも思わなかったでしょう。大いに尊敬しなければなりません。先生はもう七十を超えてくずかごに近づきましたが、お母様は今、そのくずかごを収拾してすべて掃除できる主人となったので、先生よりも、お母様をもっと重要視できる統一教会員になれば福を受けるというのです。』(220-236、1991・10・19)
■第一の解明 文鮮明師が語った「お母様は第二教主だ」というみ言についての解題
01)第一の視点は、上記の「第二教主」というみ言が、お父様の聖和の約20年以上前、1990年代前半のみ言なのです。
02)1990年代前半は母の時代を迎え、アジア平和女性連合、世界平和女性連合総裁として世界巡回講演を開始、1999年6月14日にはお父様から「表彰牌」を授与されるまでの韓鶴子総裁がもっとも摂理的主役として活躍した時代なのです。
03)1990年4月にはソ連モスクワにおいて、ゴルバチョフ大統領と会談、1991年12月には金日成主席と会談します。つまり、真のお父様が暗殺等の危機と背中あわせの状況の中で、死と隣あわせで摂理を推進していた時期に他なりません。
04)結論として、「第二教主」という内容は、万が一の不測の事態に備えての危機管理のみ言だったのです。
■第二の解明 「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」の「真の父母様は最終一体を成し遂げた」という宣布について
■引用御言(光言社:真の父母の絶対価値と氏族メシヤの道より)
『2010年天暦5月8日、午前2時20分と5月15日、午前3時25分、このように両日にかけて、アメリカのラスベガスにおいて、神様を中心とした天地人真の父母様の特別宣布が行われました。ここでいう3時25分の3数は、初不得三(精進すれば必ず成功するという意味)の三時代を代表するものであり、旧約、新約、成約の三時代を象徴する数です。そして、25分の25数は、100の四分の一を象徴します。既に真の父母様は、最終一体を成し遂げ、完成、完結、完了の基準で、全体、全般、全権、全能の時代を奉献、宣布されました。』(2010・12・4)
■第二の解明「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」の「真の父母様は最終一体を成し遂げた」という宣布についての解題
01)実は上記の御言には、重要な論点が欠落しています。
それは、「最終一体宣布」内容の背景に、文鮮明師と韓鶴子女史の間で、米国ラスベガスのホテルにおいて、膝詰め談判の内容があったことです。
02)その結果として文鮮明師と韓鶴子女史の間で「密約」が交わされました。その事実を立証するのが以下のみ言に他なりません。
■引用御言(「最終一体宣布」はお母さんとの密約の基に宣布されたもの)
『天暦2010年5月15日、その日が重要です。それがお母さんとお父さんが最後に宣言した秘密文書です。これは昼夜の神様も知らないものです。天暦2010年5月15日午前3時25分とは何なのか。その時の出来事を中心に、その後の方針を密かにお母さんと約束しました。間違いなく、お母さんがお父さんと一体となって歩む約束した時間です。それまでは、お母さんがお父さんと一つになって行くという話をしませんでした。神様と世界に公布できませんでした。それを公布した時間が、天暦2010年5月15日午前3時25分でした。この3時25分が重要です。3時は3時代を示し、25分は100年を中心として四分の一を示します。堕落した世界の終幕前においてお母様がお父様と神様を中心として約束しましたが、それが天暦2010年5月15日午前3時25分の出来事でした。それが題目になっています。そうして「25分は100の四部の一数に該当し、3時は初不得三(精進すれば成功するの意味)の3時代を代表し、旧約・新約・成約時代の完成・完結・完了の時代を奉献することを表す!』としましたが、ここにすべて入るのです。純潔・純血・純愛の完備を見るアリアスカイ(Aria Sky)スタジオで、天暦5月8日(陽暦6月19日)20分に発表完結される!といいました。すべてが終わってお母さんと完全に霊界に奉献することのできる祈祷を捧げた時間です。「完結される、アージュ!」となっているので終わったのです。』(『統一世界』2010・6:VOL473、10頁2010・7・1)
03)上記御言の中の太字箇所「間違いなく、お母さんがお父さんと一体となって歩む約束をした時間です。それまでは、お母さんがお父さんと一つになって歩むという話をしませんでした。神様と世界に公布できませんでした」が重要です。
04)「最終一体宣布」のみ言は、背後の「父母の密約」を伏せているのです。結論としてこの宣布は「母がお父様と一緒になって歩むという条件宣布」なのです。
05)それでは「母がお父様と一緒になって歩むという条件」の具体的な内容(要件)とは一体何でしょうか。母の使命を示す下記のパネルを御覧いただきたいと思います。
06)上記のパネルが示す母の使命は、
●第一番目に天法である「八大教材教本」を守り実践すべきでした。
●第二番目に、真のお父様に「絶対信仰、絶対愛、絶対服従」しなければなりませんでした。
●第三番目にお父様が王の裁定で決定した血統相続者に侍り従う必要がありました。
07)原理的に判断し導かれる以上の三つの要件に対して、一時的にせよ、韓鶴子女史はお父様に従う約束をしたのであり、その条件をもって、天暦2010年5月15日午前3時25分に「最終一体宣布」の条件が成立したとみるのです。
08)しかし、結果的に韓鶴子女史は上記の三つの条件(天の密約)を、基元節以降にすべて反故(ほご)にし、破ってしまうわけです。
■第三の解明 「真のお父様の最後の祈祷」と「オンマありがとう!オンマよろしくたのむ!」について
●真のお父様最後の祈祷
『きょう、最終的な完結、完了を成し遂げてお父様のみ前にお返しし、今までの一生をお父様のみ前にお返しすることを知っておりますので、そのみ旨のままに、今は、精誠を捧げてすべての生を終了する時間を迎え、堕落のなかった本然のエデンの園に帰り、エバが過ちを犯し、アダムが引っ掛かった責任分担を、すべて超越できるようになりました。あらゆることに対する解放、釈放の権限をもち、誰であっても父母様のあとに従いさえすれば、四次元においても、十四次元においても、地獄に行く者を天国に入籍させることができ、四次元の入籍と14人の息子、娘たちを中心として、氏族的メシヤが国家を代表する名称となって387の国々(アベル国連圏194ヵ国、カイン国連圏193ヵ国)さえ復帰すれば、すべてが終わることを宣布します。そのためのあらゆることを、すべて成し遂げました。すべて成し遂げました。アージュ。』(2012・8・13)
●韓鶴子女史の証言
お父様は祈祷の後に、「オンマありがとう!オンマよろしく頼む!」と語られました。
■第三の解明 「真のお父様の最後の祈祷」と「オンマありがとう!オンマよろしくたのむ!」の解題
01)文鮮明師は第三アダムとしての再臨主の使命を完遂奉献されました。それが具体的に確定奉献しているのが、2001年1月13日の神様王権即位式であります。これは絶対的にサタンが侵入することができない、人類史上初めての真のお父様の絶対的勝利奉献であります。
02)したがいまして、「すべて成し遂げました!すべて成し遂げました!」に込められている神への祈祷は上記のサタンの不可侵圏にある勝利奉献が根拠になっているわけです。
03)祈祷後の「オンマありがと!オンマよろしくたのむ!」は、基元節までに母としての完成という責任分担完遂を願われていた摂理的背景を理解する必要があります。
04)とりわけ「オンマよろしくたのむ!」という御言は、母に天一国の統治を託されたという意味ではなく、母の最後の責任を果たしてほしいという願いをこめられたみ言なのです。
●おわりに
「最終一体宣布」が実は条件宣布であった事実を、一般信徒は知らされておりません。したがいまして、その後基元節以降に、韓鶴子女史がお父様に対して誓った「密約」内容も知らず、その「密約」を、真のお父様聖和後に反故にし、破棄してしまった事実も知りません。
韓鶴子女史は「偽りの基元節」以後に何をしてしまったのでしょうか。
遺言とされた八大教材教本の内容に修正を加え、玉座に単独で鎮座して真のお父様に背信してしまいました。さらに悲惨なことは、祝福権は本来、直系男子の血統後継者に相続されるものですから、畑である母に祝福権能は存在しないのです。
この「最終一体宣布」を正しく理解することが、三代王権に帰還することができる重要な要件であることを、私は強調したいと思います。
多くの成約聖徒が、この大切な事実を知り、家庭連合(天の父母様聖会)の鉄の鎖から解き放たれて、文亨進様ヨナ様御夫妻のもとに帰還されますことを切に祈念いたします。
祈り。アージュ!
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●追伸
最後に蛇足となりますが、光言社で2014年に発行された真の父母様の御言集『真の父母の絶対価値と氏族的メシヤの道』の第二章は「真の母を再創造された真のお父様」となっています。
この章の真のお父様のみ言は、以下の韓鶴子総裁が主張する「独生女論第四テーゼ」に真っ向から反証する内容なのです。発行が2014年ですから、韓鶴子女史が主張する「独生女論」の内容を、「教理研究院」職員が理解していない段階での発行かもしれませんね。
したがいまして、この本も、周藤先生が発行された「成約摂理解説」と同じように廃刊の浮き目に合う運命なのかもしれません。(2025年5月時点ではまだ廃刊にはなっていないようですが・・・。)
おわり
●文亨進様説教集 『沈黙を破って』
基元節前後の成約摂理史の混乱期の真実を語った、成約聖徒必読の一級資料です!
●成約聖徒のためのヨハネの黙示録解説
なぜ今「宗教法人解散命令請求」なのかの理由が分かります。
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