●はじめに
この本が出版された当時の韓国大統領は、文在寅である。
この人物は、政治通ではあたりまえの話であるが、金日成の主体思想派であり、北朝鮮の工作員だったとほぼ断定されている人物である。
文在寅大統領在任中の韓国は、すさまじい文化大革命の洗礼を受け、組織体制も、国民感情も左翼思想に汚染されたしまった。
しかし、ここでその詳細を述べることはできない。
今回の主要テーマは、この自叙伝の主人公「韓鶴子総裁」が、北朝鮮傀儡(かいらい)の文在寅にたいし、如何なる政治的対策を講じ、極左思想の蔓延から韓国を防備し、祖国を救ったのか、となる。
●「韓鶴子自叙伝」よりの引用文(P235・236より)
これまで、文総裁と私は、分断の原因である冷戦を終わらせ、南北を一つにするために、人間の限界を超える精誠と努力を重ねてきました。(P235・4行目)
愛する祖国の統一を早めたいという一念で、「南北統一運動国民連合」と「国際勝共連合」を支援しました。(P235・6行目)
●「南北統一運動国民連合」「国際勝共連合」
は韓国と日本で何をしていたのか。
実は、両国で、両団体とも、なにもしていない。
私は、この上記二つの組織とも日本において所属していたのだからよく熟知している。
結論から申し上げて、
韓国においては「看板」だけはあるかもしれぬが、実態は何もない。
つまり活動らしい活動は、何もない。
日本においては、かつて「東西南北統一運動国民連合」という組織は存在したが、現在は完全消滅し、「国際勝共連合」は全国都道府県に事務局長の名前だけは存在しているが、対外的な活動実績は何もない。
日本の事務局長の仕事は、教会の壮年に時局講演会を企画することのみ。
実は、教会信徒の子守役しか仕事がなかったのである。
●韓鶴子総裁は政治指導能力ゼロ
「勝共理論」すら読んだことがない
統一教会の政治外郭団体の活動は、文鮮明総裁の聖和を境に、その活動方針は提示されず、まったく脳死状態に陥った。
韓鶴子総裁に、神学知識もとぼしく、聖書に基づかない「独生女論」を提唱したことからも分かるように、政治的指導能力を期待することは、ほとんど難しい。
おそらく、韓鶴子総裁は、勝共理論も統一思想も、読んだことがないだろう。
(もちろん、直接お聴きしたことはございませんが・・・。)
●日本の国際勝共連合は
文在寅の韓国赤化問題にノーコメント
「韓鶴子自叙伝」出版当時の、国際勝共連合日本会長のスタンスがいただけない。
韓国の韓鶴子総裁が、文在寅と協調路線をとっている以上、日本勝共連合としては、一切「文在寅」批判を、さし控えてしまったのである。
これでは、文鮮明総裁が設立し、命がけで無神論共産主義と死闘を繰りひろげてきた国際勝共連合の伝統が泣いてしまうのである。
日本の保守陣営は、もはや国際勝共連合を、愛国保守勢力とはみなさなくなった。
●韓鶴子総裁の政治分野唯一の実績は
「ピースロードプロジェクト」だけ
このような基盤の上で、2015年から121か国が参加する「ピースロードプロジェクト」を推進し、全世界が韓半島の平和統一のために力を結集できるようにしたのです。(引用文 P236・1行目)
このプロジェクトも、深いためいきがでてくるような、何も中身のないプロジェクトである。
ただ言えることは、とても分かりやすく、小学生でも理解できるプロジェクトであることである。
韓鶴子総裁は、このような何も考えなくて良いプロジェクトが大好きである。
ただ、このプロジェクトに公金を支出する価値はどこにもみあたらない。
私も自転車を借りてきて、地元の議員先生にまたがってもらい、Vサインで記念写真を撮った。しかし、ただそれだけのプロジェクトである。
このプロジェクトで、「南北統一の平和統一のために力が結集」できるなら、とっくの昔に、韓半島は統一されているであろう。
●おわりに
結論として、上記引用文(最初の引用文)の韓鶴女史の記述は、まったくの偽りである。
上記のように、韓鶴子総裁が自叙伝に記しているような「愛する祖国の統一を早めたいという一念」は、どこにも見つけることができない。
神が組織も財力も準備しながら、摂理の中心人物が有効に活用できなかったとしたら、それは、摂理を破綻させる失敗となる。
現在の家庭連合への審判は、韓鶴子総裁とそれに無条件にしたがった教会幹部の無知・無策が招いた人災に他ならなかったのである。
祈り。
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